戦争加害の歴史学ぶ 茨城・牛久で「平和のつどい」
茨城県牛久市で9月19日、「平和のつどい」が開かれ、40人余が参加しました。主催は平和のつどい実行委員会(伊藤宣行実行委員長)。
金子美晴弁護士が旧日本軍の加害の歴史をテーマに講演。
「戦争被害者の尊厳を回復させ、2度と戦争の過ちを犯さないためにも、加害の実態に目を向けることが大切だ」と力説しました。
金子さんは、旧日本軍の「従軍慰安婦」とされた中国・海南島の女性の被害や、中国人強制労働の実態を紹介。
裁判所が被害を認定する一方で、「歴史の教科書で加害の事実が曖昧にされ、希薄になっている」と警鐘を鳴らしました。
また、旧日本軍が製造し、中国で組織的に遺棄された毒ガスで、今なお健康被害に苦しむ住民がいると強調。
茨城県神栖市や、毒ガスが製造された広島県大久野島など、国内の被害者には医療支援があるのに、外国人には遺棄化学兵器の処理にしか日本政府の予算が計上されていないと批判。「民間の救済に頼らざるを得ない状況。金銭的な医療支援も行うべきだ」と訴えました。
伊藤委員長は、「戦争を知らない世代が増える中で、『平和が良いね』というメッセージを1人でも多くに届けたい」と話しています。
(「しんぶん赤旗」2022年10月4日付より転載)