違法公金支出明らか 新市民会館整備めぐり原告ら 水戸地裁

水戸市が泉町1丁目北地区で進める「新市民会館」の整備をめぐり、市民が税金支出の差し止めを求めている裁判の第5回口頭弁論が5月6日、水戸地裁(廣澤諭裁判長)で開かれました。

裁判官の交代にともなう更新弁論で、田中重博原告団代表が陳述。
2014年3月の「水戸市第6次総合計画」(6水総)で約68億円としていた事業総額が353億円に増額しているほか、5つの候補地のうち、建物の解体など最も費用が高い土地を選定したとして、「巨額の税金の無駄遣いと浪費にほかならない」、「市長の裁量権を逸脱・濫用している」と述べ、税金支出の差し止めを求めました。

さらに原告側は、すでに支出された市街地再開発組合への約54億4900万円の返還と、整備にともなって支出された約4億1200万円について、高橋靖市長に損害賠償を求める訴えを初めて主張。

代理人の谷萩陽一弁護士は、他の自治体での同様の事業に比べ施設規模の検討過程が不十分だとして、「違法な公金支出であることは明らか」と述べました。
次回の口頭弁論は7月29日の予定です。

(「しんぶん赤旗」2021年5月8日付より転載)

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