政治変えよう 5つの提案に「これだ!」 茨城保健生活協同組合理事長 海老澤文範さん
茨城保健生協は病院、診療所や介護施設など、医療・福祉の事業を経営しています。
新型コロナウイルス第1波の時は、月によっては15%程度患者が減り、今後の感染状況が見過ごせない中で、ぎりぎりの経営を強いられています。
補てんが必要
病院では現在、発熱外来を受け入れており、職員はコロナ感染と隣り合わせで必死になって頑張っています。しかし、中小病院が慢性的な人手不足に悩まされる中、現場が総動員で関わるなど、非常に苦労しながらやっています。
コロナ禍は日本の医療のぜい弱性をあぶり出しました。
人の命を守る病院が、頑張れば頑張るほど赤字になるのが現状。減らされてきた感染症病床はすでにひっ迫し、通常診療も受け入れられない医療崩壊が現に起こりつつあります。
自公政権は保健所を大幅に減らし、公立病院の統廃合はいまだにやると言っている。人の命を市場原理に委ねる医療分野での新自由主義的な政策の表れは深刻です。
医療機関への減収補てんは絶対に必要で、医療従事者だけではなく国民の声としても「私たちの命を守るために病院への補てんを」という流れにしないといけません。
財政的な補償はもちろんですが、命がけで頑張る医療従事者の精神的なケアも必要です。
共産党は、新型コロナがまん延する重大な局面で必ず提言を出しています。
そして共産党の政策は科学的ですよね。それは専門家の意見を十分に聞く科学的な裏付けと、草の根で苦しみ頑張っている人の声を受け止める姿勢がベースにあるからです。
時代を後ろ向きに進めようとする人たちにとって科学は邪魔で、学術会議の問題が起きました。
現場から見て一番頼りになり、力強さを発揮しているのは共産党だということがコロナ問題でも明らかになりました。
日本は分水嶺
共産党の「新しい日本をつくる5つの提案」を読んだ時に「これだ!」と思いました。新しく共感できる提起が盛り込まれています。
野党連合政権がどんな日本社会の展望をひらくのか、具体的なイメージと確信を持ってもらうことが重要です。
政治の基本は人の心を動かし、共感し響き合い、力を合わせることです。
共産党は「5つの提案」が「『政権公約』のたたき台」と言っていますが、一回り二回り幅広い国民に届けて意見を聞き、共感を広げてほしい。
日本社会がまさに分水嶺に立つ中、次の総選挙は政権を取りに行く選挙になります。私も連帯してたたかいたいと思います。
(聞き手=茨城県・高橋誠一郎)
(「しんぶん赤旗」2021年1月16日付より転載)