生活への悪影響「不安」 産廃処分場の反対86% 共産党日立市議団がアンケート
茨城県が日立市諏訪町に計画している産業廃棄物最終処分場の整備をめぐり、日本共産党日立市議団(小林真美子市議、千葉達夫市議)が実施した住民アンケートの中間結果(8月末時点で309世帯回答)が9月1日、公表されました。
約9割が整備に「反対」を表明しています。
(茨城県・高橋誠一郎)
現在稼働している「エコフロンティアかさま」(笠間市)の後継施設の整備候補地として、県は今年5月に日立市諏訪町の「日立セメント太平田鉱山跡地」を指定しました。候補地にいたる狭い県道には住宅団地や小学校、保育園が立地。
近隣を鮎川が流れ、市民憩いの場の「諏訪梅林」があることから、生活への悪影響を懸念する声が広がっています。
諏訪町に処分場をつくることに、86%にあたる251世帯が「反対」と回答。
「賛成」の14世帯を大きく上回りました。「どちらとも言えない」は28世帯。
「小さい子どもがいるので、水質汚染や交通安全なども気になる」「騒音の増大や排ガスの臭いが心配」「処分の責任は事業者。市として県に断固反対すべきだ」などの不安の声が集まり、「エコフロンティアかさま」で受け入れ実績のある「放射性廃棄物の持ち込み」を心配する声も寄せられました。
党派を超えた市内の住民らが8月28日に「県産業廃棄物最終処分場建設に反対する連絡会」を発足。
小川春樹市長に対し、処分場の建設を認めないよう県に意見を述べることや、市民の意見を十分に集約することなどを要望しています。
日本共産党の千葉達夫市議は、「予想を超える速さで回答が集まった。寄せられたのは住民の『何としても建設を止めたい』という強い願いだ。この声を市長に届けて処分場建設ストップを働きかけていきたい」と話しています。
アンケートは諏訪町全域と、隣接する西成沢町、鮎川町の一部地域の3,870世帯を対象に行われたもので、受けつけは今月末まで。
(「しんぶん赤旗」2020年9月4日付より転載)