地震対策など不十分 東海再処理施設 党国会議員団が調査

日本共産党国会議員団は9月14日、廃止が原子力規制委員会によって認可された「東海再処理施設」(日本原子力研究開発機構、茨城県東海村)を視察しました。使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理で発生した高レベル放射性廃液が、ガラス固化されずに残されている状況などを調査しました。
同施設は1981年に本格運転を開始したものの、トラブルが繰り返し発生。廃止には約70年かかる計画です。
視察団は廃止が決まった施設のうち、使用済み核燃料を再処理する「分離精製工場」、ガラス固化技術開発施設、高放射性固体廃棄物貯蔵庫を調査。また、プルトニウム燃料第3開発室、解体した原発から出た廃棄物の埋設地を訪れ、同機構の担当者から説明を受けました。
視察団は同機構に対し、施設に近い日本原子力発電の東海第2原発(同村)で重大事故が起きた場合や、複合災害などの対策が取られていない問題を指摘しました。
日本共産党の藤野保史衆院議員は視察後、「東海第2原発のすぐ横に、再処理施設など危険な施設がある。再処理施設を廃止するというが、地震などへの対策が十分かどうか審査されていない。このもとで東海第2原発の再稼働などは許されない」と話しました。
藤野氏のほか、笠井亮、塩川鉄也の両衆院議員、岩渕友参院議員、梅村さえこ参院比例予定候補(前衆院議員)、大内くみ子参院茨城選挙区予定候補らが参加しました。
(「しんぶん赤旗」【社会】面2018年9月15日付より転載)

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