巨大市民会館建設の代替地費用 返還求め住民監査請求 水戸「市民の会」
水戸市が市街地再開発事業で巨大な新市民会館(総収容人員3,700人)の建設を計画している問題で、「新・市民会館計画を白紙にもどし、市民の声を反映させる会」(市民の会)の会員らは2月10日、再開発事業区域内にある民間病院の代替移転先用地の先行取得費8億6617万円余の返還を高橋靖市長に求める住民監査請求を行いました。
監査請求書は▽現在の病院用地が約840平方メートルなのに、代替地面積は約3,569平方メートルと4.25倍も広い▽市土地開発基金と一般会計から支出した8億6617万円余の代替地取得費は「不当な公金支出」や「不当な財産の取得」に当たり、市は相当な損失を被る─などと指摘しています。
会見した「市民の会」相談役の田村武夫・茨城大学名誉教授は、「過大な代替地の提供は不当な公金の支出と言わざるをえない。合理的な説明もない。こんなことまでして新市民会館をつくる必要があるのか」と批判しました。
「市民の会」代表の田中重博・茨城大学名誉教授は、「都市計画決定前にこれだけの土地を先行取得していいのか。請求が不受理になった場合には訴訟も考えたい」と語りました。
(「しんぶん赤旗」 首都圏版 2016年2月11日付より転載)