大型開発優先の予算案 県民負担増目白押し 茨城県
茨城県(橋本昌知事)は2月20日、第1回定例県議会(2月25日開会予定)に提出する新年度当初予算案、条例案を発表しました。
一般会計の予算規模は1兆904億円(対前年度当初比1.1%増)。歳入の3割を占める県税収入は3,275億円(同4.0%増)を盛り込みました。
県債は1,500億円(同1.2%増)を計上し、予算額に占める県債の割合(県債依存度)は13.8%に達しました。これにより県債残高は2014年度末には約2兆1,153億円に膨らみ、一般会計当初予算額の約2倍の借金を抱え続けることになります。
歳出では、公債費は近年大量発行した特例的県債の償還費が増加することで1,455億円(同0.1%増)を計上。投資的経費は「緊急輸送道路整備」や「津波対策」などの公共事業に1,159億円(同11.1%増)を投入する方針です。
県民運動や日本共産党の要求を反映したものでは、現在、小学4年生までの少人数学級は小学6年生まで拡大されます。小児医療費助成制度は現在、小学3年生(外来、入院とも)までを、今年10月から外来は小学6年生まで、入院は中学3年生までそれぞれ拡大(いずれも所得制限、一部自己負担あり)します。
一方で、茨城港常陸那珂港区(旧常陸那珂港)中央ふ頭整備や圏央道整備、茨城空港就航対策・利用促進事業などに重点的に予算を配分。
大型開発や企業誘致を優先させ、県民生活に直結する分野の施策は乏しくなっています。
消費税増税に伴う県道路公社有料道路の通行料や各種公共施設の利用料、水道料の値上げなど県民に負担増を求める案件も目白押しです。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年2月21日付より転載)