“住民や自治体を無視” 社長の再稼働発言撤回を 茨城 共産党議員ら原電に抗議

日本原電の濱田康男社長が東海第2原発(茨城県東海村)などの再稼働を目指すと発言したのに対し、日本共産党の大内久美子県議と市町村議らは7月29日、原電東海事務所に「住民や自治体を無視した発言だ」と厳重に抗議し、撤回を求めました。

原電の濱田社長の発言に抗議し、撤回を求める党県議、市町村議ら(左側)=7月29日、茨城県東海村

原電の濱田社長の発言に抗議し、撤回を求める党県議、市町村議ら(左側)=7月29日、茨城県東海村


濱田社長は11日の会見で、東海第2原発など運転停止中の原発について「いずれも再稼働を目指したい」と述べ、原子力規制委員会に安全審査を申請する考えを示しました。
原電は新規制基準で義務付けられ、東海第2原発で6月に着手したフィルター付きベント(排気装置)と防潮堤の建設工事について、「再稼働を前提としたものではない」と説明していました。
濱田社長の発言に、東海村の村上達也村長や、周辺自治体の首長らも一様に不信感を表明しています。
大内県議らに対し原電担当者は、安全審査申請について「安全確認の申請であり、再稼働のためではない」などと説明。
「従業員1,200人の雇用のために、企業トップとして再稼働は考えていると思う」などと述べましたが、福島第1原発事故で雇用などが奪われ、産業が破壊されていることには触れませんでした。
党議員が、「安全審査の申請は再稼働へのステップではないか」と詰め寄ると、原電側は「そういう形になると思う」としぶしぶ認め、「申請は住民の避難計画がなくてもできる」と述べました。
党議員らは、東海第2原発周辺は人口密集地で住民避難計画の策定などは不可能と指摘し、廃炉を求めました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年7月30日付より転載)

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