原発災害対策“実効性ない” 県の計画改定案を検証 県民センター
茨城県原子力災害対策計画の改定案を検証する学習会が2月24日、水戸市内で開かれました。
「東海第2原発の再稼働阻止と廃炉をめざす県民センター」の主催。
改定案は、運転停止中の東海第2原発(東海村)が再稼働し、過酷事故を起こしたことを想定。
同原発から11キロの距離にある「オフサイトセンター」に事故対策の拠点を置き、被ばく医療などは水戸医療センターなど30キロ圏内の病院で実施するというもの。
避難経路や避難先などは明記されていません。 県は3月末までに改定計画をまとめる方針。
学習会では、青柳長紀氏(旧原研元職員)が「計画には実効性がなく、“絵に描いたもち”。原発を再稼働させるためだ」と指摘。
円道正三氏(旧動燃元職員)は、▽原発から30キロ圏内に住む約100万人の避難先やバスなどの輸送車両が確保できるのか▽障害者や入院患者などへの対応策はどうか」などの疑問を呈し、「福島(第1原発事故)の教訓から何も学んでいない。想定以外のことが起こるのが事故。住民の命が二の次にされている」と批判しました。
会場からも、「具体的な計画は何もない」、「計画策定は再稼働への道筋をつくることになり、かえって危険だ」などの意見が続出しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年2月27日付より転載)