原発運転差し止めよ 東海第2訴訟で口頭弁論 水戸地裁
茨城県東海村の日本原電東海第2原発の運転差し止めや廃炉を求めた裁判の第1回口頭弁論が1月17日、水戸地裁(新谷晋司裁判長)で開かれました。
住民266人が国と日本原電を相手取り、昨年7月末に提訴したもの。
冒頭、原告代理人の河合弘之弁護士が▽地震多発国で原発に熱心なのは日本だけ▽原発が動かなくても電力は十分足りている▽電力会社、ゼネコン、商社などの“原子カムラ”内で利益を回し合っている-と指摘。
「東海第2原発は3・11(東日本大震災)の津波を受けて被災した。老朽化しているうえに、事故も多発している。30キロ圏内は人口密集地」とのべ、運転の差し止めを求めました。
海渡雄一弁護士は、各地の原発訴訟で原告住民の訴えをことごとく退けてきた司法判断を批判。
「裁判所には福島原発の悲劇を繰り返さないよう審理をすすめてもらいたい」と強調しました。
意見陳述に立った原告団の大石光伸共同代表は、「福島の被害住民が救済されていないのに、再稼働など許されるはずもない。全然反省していない国と原電には原発を動かす資格はない」と断じたうえで、「人々の命と暮らしを守れるかどうかは、裁判所の判断にかかっている」と訴えました。
次回は4月18日。
(「しんぶん赤旗」2013年1月18日付より転載)