茨城空港 攻撃の的に 池尾氏・江尻県議が軍事利用を告発 県弁護士会がシンポ

茨城県弁護士会は9月21日、「空港インフラの軍事利用を考える─茨城空港拡張を題材に」と題し、第67回日弁連人権擁護大会プレシンポジウムを開催しました。

基調講演と事例報告を受けた後、参加者からの感想などを受け意見交換を行う江尻氏と池尾氏、コーディネーターの飯田美弥子弁護士

基調講演と事例報告を受けた後、参加者からの感想などを受け意見交換を行う江尻氏と池尾氏、コーディネーターの飯田美弥子弁護士(右から)=9月21日、水戸市

池尾靖志氏(立命館大学非常勤講師)が「加速する日本の軍事化について」を基調講演し、江尻加那氏(日本共産党県議)が「茨城空港拡張計画について」を事例報告しました。

池尾氏は、沖縄県高江の座り込みに参加していることを紹介し、辺野古などでの基地建設強行や日米合同演習の増加、熊本県へのミサイル配備、大分県に弾薬庫設置準備など、加速する軍事化について説明。
龍谷大学で講義をした際、「平和ボケしている日本には、軍備が必要だ」という声があったことを示し、「歯止めがきかない。底が抜けてしまった状況だ」と危惧しました。

平和ボケと言われることに対しては、「市民が立ち上がらないと始まらない。運動をおこすことが大事で、みんなで防衛省に交渉に行くなど取り組んでいる人たちもいる」と強調しました。

江尻氏は、小美玉市にある百里基地との軍民共用空港である茨城空港に新たな平行誘導路(滑走路)設置計画が進んでいることと、百里基地に2027年度からF2戦闘機への長射程ミサイル配備計画があることを報告し、「敵基地攻撃能力配備の具体化であり、攻撃の的になることは避けられない事態だ」と強調しました。

東海第2原発など原子力施設をかかえる状況も指摘し、「多くの人と現在の状況や情報を共有していきたい」と語りました。

(「しんぶん赤旗」2025年9月23日付より転載。配布資料は江尻議員のWebをご覧ください

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