賃上げ支援 中小企業向け開始 共産党が要求 茨城県
茨城県で物価上昇を上回る賃上げを促進しようと、大幅賃上げを実施する中小企業などを対象とした「いばらき賃上げ支援金」が、6月2日から始まりました。時給で35円以上引き上げた中小企業に正規雇用1人あたり5万円、非正規雇用1人あたり3万円を支給します。中小企業への直接支援を実施する岩手、徳島、奈良、群馬県などに続く動きです。
茨城県の最低賃金は現在1,005円。支給要件は▽時給1,005~1,010円以内の労働者の賃金を35円以上引き上げること▽申請時に事業所内の全労働者の賃金が1,040円以上であること▽引き上げ後の賃金の水準を1年間継続すること─です。予算規模は7億8000万円。県内2,000社の中小企業の利用を見込みます。
日本共産党茨城県議団は、最賃の大幅引き上げを求めて茨城地方最低賃金審議会に要望するとともに、県に対しても中小企業への直接支援を要求。大井川和彦知事も、労働力確保の観点から審議会に最賃引き上げを申し入れていました。
国の支援不可欠 日本共産党の江尻かな県議の話
現在、県には100件ほどの問い合わせが寄せられているそうですが、10月の最賃改定がこの制度でどう適用されるのか、様子を見ているようです。それだけに10月改定を織り込んだ、より使いやすい制度に改善する必要があります。県内の中小企業は7万~8万社あるといわれています。対象の拡大も求められていますが、国による中小企業の賃上げへの直接支援は不可欠です。
(「しんぶん赤旗」2025年6月22日付より転載)