茨城県議会が閉会 物価高に支援乏しい 江尻加那氏が予算案批判

茨城県議会第1回定例会が3月26日に閉会し、新年度の一般会計当初予算案(1兆2511億9千万円)が賛成多数で可決し、閉会しました。日本共産党とつくば・市民ネットワークが反対しました。

日本共産党の江尻加那県議は反対討論で、新型コロナに続く物価高騰で暮らしや経済が疲弊する下で県独自の直接支援は乏しく、国民健康保険税や介護保険料、後期高齢者医療保険の同時引き上げへの負担軽減の対策もない状況の中で、県立医療大学や看護専門学校をはじめ、県立学校6校の授業料値上げを厳しく批判しました。

さらに、霞ヶ浦導水事業や常陸那珂港整備、新産業廃棄物最終処分場整備(日立市)には多額の税金が投入され、大型開発優先の予算についても批判。県民の暮らしを支える県政へ、学校給食無償化や地域交通の維持拡充、財政安定化基金を活用した保険税(料)の負担軽減、市町村要望である水道料金の引き下げ、中小企業の賃上げを後押しする支援などを求めました。

現在停止している東海第2原発の再稼働を進める積立基金についても批判。原発から30キロ圏内の人口が30万人以上で、避難計画が国に了承されていない場合は、上積み支援で最大40億円の交付額となることを指摘。「原発回帰ではなく、廃炉事業の財源にするべきだ」と主張しました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月27日付より転載)

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