東海第2原発 防潮堤施工不良 把握を 茨城県に江尻加那県議要求
日本共産党の江尻加那県議は、12月14日の茨城県議会防災環境産業委員会で、日本原子力発電東海第2原発(東海村)の防潮堤工事で施工不良が見つかった問題で、事業者への聞き取りや現場への立ち入り調査を含め、県としての実態把握を求めました。
施工不良は、防潮堤基礎へのコンクリートの未充填や鉄筋の変形に加え、北基礎で鉄筋カゴが計画の深さに達しておらず、高止まっていることが分かっています。
江尻県議は、「計画より浅い状態でありながら、原電は『強度を満たしている』としているが県にどう説明があったのか」と質問。「工期ありきで工事が進められている」とし、県の認識をただしました。
県原子力安全対策課は、高止まりについて、北基礎の海側に面する最下部に鉄筋が入っていないことを明らかにし、「その部分はコンクリートだけで評価して必要な強度を上回っていると説明を受けた」と答弁。東海第2原発の安全性を検証する県のワーキングチームでも施工不良について説明を受ける考えを示しました。
江尻県議は、「規制庁任せではなく、県として現場に立ち入って聞き取りをすべきだ」と力説。工事の不備を報告したコンディション・レポートを原電に開示させるよう求めました。
(「しんぶん赤旗」2023年12月18日付より転載)