茨城県議選へ 予定候補語る 子育て・仕事・老後に希望 江尻加那県議
来春の統一地方選の前哨戦となっている茨城県議選(12月2日告示、11日投票)をたたかう予定候補者に思いを聞きました。1回目は、3期目に挑戦する江尻加那県議=水戸市・城里町区(定数6)=です。
(茨城県・高橋誠一郎)
声まっすぐ
議員になったきっかけは、子どもを産んで政治を身近に感じたことでした。2002年に水戸市議の補欠選挙に立候補した時は長男が1歳。
妊婦健診はもちろん、出産後も急な発熱やアトピー性皮膚炎などで受診するたびに、「医療費が大変だな」と実感しました。
当時は運動と結んだ党市議団の奮闘で、小児医療福祉制度(小児マル福)が0~2歳児まで利用でき、助かりました。
暮らしに直結する市政の役割を実感する中で、「もっと子育てがしやすい街にしたい」との思いで2003年の統一地方選で市議に初当選。その後も子ども2人を出産しながらの議員活動で、今では小児マル福も高校卒業まで拡充することができました。
また、保育所の増設や開放学級の充実などを繰り返し提案。
子育て世代のママ・パパたちの要望は自分の実感とも重なり、まっすぐ届けることが私の役割だと感じています。
原発依存を変えたい
私の県議挑戦の原動力で、県議会で欠かさず取り上げてきたのが東海第2原発(茨城県東海村)の問題です。
東京電力福島第1原発事故が起きた時、3人の子どもは保育園と小学校に通う子育て真っ盛りでした。
「水道水を飲ませていいのか」、「自分の母乳を赤ちゃんにあげて大丈夫か」と不安の声が寄せられ、「もう2度と子どもや故郷を危険な放射能にさらしたくない。県が反対すれば東海第2原発は止められる。県議会で再稼働反対を貫く議員になろう」という決意は今も揺るぎません。
論戦では、「県民を避難所でタタミ1畳分のスペースに押し込める県の計画では、命も人格権も守れない」と追及しました。
知事は、「感染症対策と避難計画の両立は困難」と答弁。計画の見直しに追い込み、いまだに策定は見通せません。
水戸地裁も昨年3月に避難計画の不備を指摘し、運転を認めない判決を言い渡しました。
そもそも実効性のある計画は不可能であり、知事は再稼働に反対すべきです。
2020年6月には、再稼働の賛否を問う県民投票条例案が県議会に提出されました。
約9万筆の願いが込められた条例案でしたが、自民・公明・国民民主系の県民フォーラムの反対多数で否決されました。
このような県議会では県民の安全を守ることはできません。
私は、原発問題に向き合う中で分かったことがあります。それは、原発が新自由主義の象徴であると同時に、平和を脅かす存在であることです。
県民の安全や生活よりも企業の利益を優先し、戦争が起これは攻撃の標的になってしまう。再稼働に反対する県民多数の声を力に、原発依存の政治を変えるために力を尽くします。
財政力ある
前職の大内久美子さんから引き継いだのが8年前。県都・水戸市の共産党の議席は、13期連続・52年にわたって県民の願いを届け続けてきました。必ず勝ち抜かなければなりません。
県の財政力は全国8位。無駄な大型開発を改めて、税金を県民のために使えば、学校給食費も子ども医療費も完全無料にできる。子育ても仕事も老後も、希望をもって安心して暮らせる茨城へ全力で頑張ります。
えじり・かな
1973年徳島県生まれ。水戸市議3期、県議2期。
(「しんぶん赤旗」2022年9月14日付より転載)