国の「汚染水安全」チラシ 学校から回収 茨城・東海村
復興庁と資源エネルギー庁が福島第1原発事故で発生したALPS処理水(汚染水)の安全性を強調するチラシを県内の小中高等学校に直接送付していた問題をめぐり、日本原子力発電東海第2原発などが立地する茨城県東海村が3月19日までに、学校からの回収を進めていることが分かりました。日本共産党茨城県委員会や県内の議員団が先月、チラシの内容が不適切であるとして、県などに回収を求めていました。
チラシは処理水について、「世界でも既に流しています」、「人間が食べたり飲んだりしても健康に問題のない安全な状態」などと宣伝。国が県教委などを通さずに、各学校に送付していました。
村の伴敦夫教育長は11日、日本共産党の大名美恵子村議の一般質問に対し、海洋放出への国民の理解が十分ではない中で送付されたとし、「事前の情報提供や協議の配慮が必要だった」と表明。
チラシの回収を求めた大名村議に対し、「(児童生徒への)配布はせずに学校で保管するよう指示した」と述べ、国の配布方法についても直接配布しないよう、県教委を通じて要望したと答弁していました。
(「しんぶん赤旗」2022年3月21日付より転載)