営業侵害は明白 原告側が主張 水戸市民会館訴訟

水戸市が進める新市民会館の整備が、地方自治法が定める「最少経費原則」に違反するとして、住民らが事業費の支出差し止めと高橋靖市長への損害賠償を求めている裁判の口頭弁論が2月24日、水戸地裁(廣澤諭裁判長)で開かれました。

原告代理人の谷萩陽一弁護士は、立ち退きによる移転で美容室が営業規模を大幅に縮小せざるを得なかったり、創業100年を超える洋品店は廃業状態になるなど、会館の整備が住民や事業者の財産権を侵害・制約していると主張。

「事業者が多数いる場所を建設予定地にしたことで、営業に重大な不利益を課すことになった。事業は著しく妥当性を欠く」として、懸念される渋滞問題についても、市側の検討結果を裁判で明らかにするよう求めました。

報告集会で田中重博原告団代表(茨城大学名誉教授)は、「営業や住民の居住権が侵害されている実態が明らかになっている。裁判も佳境に入っており、勝利しなければと思いを新たにしている」と話しました。

次回は4月28日(木)午前11時から。

(「しんぶん赤旗」2022年3月1日付より転載)

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