生活保護申請 同意なき照会停止を 茨城県と水戸市に弁護士ら求める
生活保護の申請時、親族に援助できるかどうかを求める扶養照会について、「首都圏生活保護支援法律家ネットワーク」の丸山幸司弁護士と松尾索弁護士、「水戸生活と健康を守る会」が3月3日、水戸市の高橋靖市長と茨城県の大井川和彦知事宛てに「同意なき照会の停止を求める要請書」を提出しました。
日本共産党の中庭次男水戸市議が同席しました。
市では、親兄弟などの扶養義務者を毎年200戸訪問し、「扶養届書」を提出させています。
書類では「毎月1万円を送付」などと例を示し、「給与明細書」「源泉徴収票」「ローン返済予定表」の写しの書類添付を求めています。
要請書では、コロナ禍で困窮に陥っても、生活保護の申請をためらう人がいることについて、水戸市でも扶養照会で「親子関係が悪化した」、「嫁ぎ先に市の扶養照会員が訪問したことが原因で離婚になった」などの訴えが寄せられていると指摘。
生活保護申請者が同意しない扶養照会は行わないよう求めました。
市の横須賀好洋福祉部長は、「扶養照会は国の通知に沿って行う」と回答しました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月6日付より転載)