巨額市民会館やめよ 水戸地裁で意見陳述

水戸市が泉町1丁目北地区に計画している「新・水戸市民会館」建設をめぐり、市に対して税金支出の差し止めを求める第1回の裁判が4月16日、水戸地裁(前田英子裁判長)で開かれました。
この裁判は、市民会館建設への税金支出が、地方自治法などの定める「最少経費原則」に違反するとして、市内の住民ら16人が支出の差し止めを求めているもの。
原告側は、当初68億円だった事業費が353億円に大幅増額し、「巨額の税金の無駄遣いだ」と主張しています。
意見陳述で田中重博原告団長(茨城大学名誉教授)は、「法令違反と市長としての権限逸脱は明白だ」と主張。市財政と市民サービスを圧迫するなどと訴えました。
市民会館建設中止を掲げ、昨年4月の水戸市長選に立候補した谷萩陽一弁護団長は、「『最大経費原則』とでもいうやり方を裁判所が許したら、法の支配と言えるか」と主張。
裁判長は、事業への支出命令の経過や、根拠となる法令などを示すよう、被告側に求めました。
次回の裁判は6月18日午前11時から、進行協議で行われる予定です。
(「しんぶん赤旗」2020年4月18日付より転載)

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