紙の議会広報誌廃止 「情報弱者を生む」と懸念 茨城・取手

茨城県取手市議会が発行してきた議会だより『ひびき』が、2020年度からインターネット上のみでの公開になります。
紙媒体での『ひびき』は廃止され、「情報弱者を生む」など懸念の声が上がっていました。

2020年度から紙媒体が廃止となる議会広報誌『ひびき』の最終号

2020年度から紙媒体が廃止となる議会広報誌『ひびき』の最終号


『ひびき』は、議会質問などを紹介する議会広報誌として発行されてきましたが、財政負担の軽減などを理由に20年度から紙媒体の廃止が決まりました。
市はインターネットを利用しない市民などを考慮し、概要版(A3両面刷り)を発行するとしていますが、情報量が大幅に少なくなるなど、問題が指摘されています。
3月議会では、日本共産党市議団が紹介議員となり、住民が「取手市議会だより『ひびき』紙媒体存続を求める請願」を提出したものの不採択に。
自治体が知る権利を奪うことは許されず、「『ひびき』のウェブ化は暴挙」と指摘し、紙媒体の存続を求めていました。
請願を提出した神原禮二さん(79)は、「市民が情報を得られない状況をつくるのは議会の自殺行為。高齢者を民主主義から除外するものでもあり、ウェブにアクセスできない人を切り捨てることは許されない」と話しています。
(「しんぶん赤旗」2020年4月3日付より転載)

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