東海第2原発 事故時の広域避難 検査場所を公表 茨城県
東海第2原発(茨城県東海村)の広域避難をめぐり、茨城県は3月25日、放射性物質の付着を調べる避難退域時検査(スクリーニング)の実施場所を公表しました。
この検査は、東海第2原発で過酷事故が発生し、周辺30キロ圏内に住む住民が避難する際に、放射性物質が付着していないかを検査し、除染するもの。
県は、「メイン検査場所」21カ所、「サブ検査場所」13カ所の計34カ所を指定しました。
周辺30キロ付近にある学校や公園、公民館などの公共施設や、高速道路のサービスエリアなどが選定され、スクリーニングの対象人口は約87万5000人、車両台数は約30万3700台としています。
県原子力安全対策課の担当者は、検査は1台16秒を想定していると説明。
車両の汚染状況を確認した上で、基準値を超える放射性物質が検出された場合、車両代表者1人の汚染状況を確認し除染。同乗者の検査も行うとしています。
しかし、検査を実施する人員や資機材の確保、実際に除染の対象となる車両や住民数の検討については行われていません。
担当者は、「住民が避難する際、どこを通って検査をするのか、市町村段階で住民に周知する必要がある」と公表理由を説明しました。
(「しんぶん赤旗」2020年4月1日付より転載)