常総水害 「人災」の声 梅村さえこ議員 政府対応ただす
梅村さえこ議員は2月24日の衆院総務委員会で、昨年9月の記録的豪雨で茨城県常総市の鬼怒川付近の堤防が決壊し、甚大な被害が出たことを取り上げ、政府の堤防整備や住民への対応をただしました。
梅村氏が鬼怒川三坂地区の堤防決壊の原因を質問したのに対し、国交省水管理国土保全局の野村正史次長は、「2014年度から用地調査に入り、堤防整備に向けた準備は進めていた」と述べました。
梅村氏は、「整備は20年から30年かかるとしていたではないか」と批判。
鬼怒川の堤防整備予算が2015年度は約10億円だったのに対し、鬼怒川上流にある湯西川ダム(栃木県)の建設には毎年50億~350億円もあてられていたことを指摘し、「ダム建設優先で河川整備が後回しにされ、そのしわ寄せが今回の決壊になったのではないか」と追及しました。
決壊した鬼怒川付近の住民たちが、国交省の地元事務所に堤防が決壊する危険性と早急な整備を求めていたことにも触れて、「地元では人災だとの声が出ている」とし、住民への説明を要求しました。
野村次長は、「堤防の整備にかかっていく」と述べるとともに、現地の住民の理解が得られるよう説明していくと答弁しました。
梅村氏は、被災農家が農業を再開できるようにするために、国による補助率を上げ、補償対象に線引きをしないよう求めました。
(「しんぶん赤旗」 2016年2月27日付より転載)