国政・県政変える好機 倍増4議席必ず 茨城県議選
日本共産党の江尻かな氏(水戸市区)、鈴木さとし氏(筑西市区)、山中たい子氏(つくば市区)、上野たかし氏(取手市区)の4氏が倍増の4議席獲得をめざす茨城県議選(定数63)は、12月5日の告示まで1週間を切りました。
投票日が12月14日と、衆院選と同日となるなか、4氏は「安倍政権の暴走政治をストップし、大型開発優先から県民のくらし・福祉・医療優先の県政に転換し、国政と県政を一緒に変える絶好のチャンス」と街頭からの訴えや対話活動に全力で取り組んでいます。
保育の願い実現に期待 江尻かな氏
江尻かな氏(41)=新、水戸市区(水戸市・城里町、定数6、1減)=は、連日街頭で「国いいなり、大型開発優先の県政をチェックし、県民の願いを実現するため20年間頑張ってきた大内くみ子県議(衆院1区・比例重複)の議席を引き継がせてください」と気迫を込めて訴えます。
子どもを保育所に預けられず、働きたくても働けない母親の訴えをうけ、市議3期12年間で認可保育所13カ所の設置を実現した江尻氏に、「東京から越してきたが、保育料が高すぎる。なんとかしてほしい」など、期待が寄せられています。
自民党は、事務所の開設や決起集会の開催、事業所訪問など、組織固めに必死。
民主党は、国政予定候補と宣伝するなど総選挙と合わせた活動を強め、社民党も街頭宣伝をするなど、動きも激しくなっています。
江尻氏は、「お金持ちや強い人たちのための政治から県民のくらし優先の政治へ」と奮闘しています。
新中核病院道筋つける 鈴木さとし氏
昨年、定数1の県議補選で自民推薦候補を破り、初議席を獲得した鈴木さとし氏(69)。
医療や福祉の遅れを放置する自民、民主、公明などの「オール与党」の責任を指摘し、「地元のみなさんが願っている新中核病院建設に道筋をつけたい。この仕事をなしとげるために全力をあげます」「知事与党の議席独占は許してはならない」と気迫を込めて訴えています。
定数2(1減)に共産、自民、民主の3現職に加え、自民系新人が名乗りを上げたことで4人による争い。
一票一票の争奪戦が県西の広大な農村部を舞台に繰り広げられています。
保守系を含めた多くの有権者が、「鈴木さんが発行する『県政情報』を読んで、県議会の様子がよくわかるようになった。県政が身近になった」と声をそろえ、「とにかく地元のためにがんばってくれる人」「今度も頼みますよ」と期待を寄せています。
米価対策 県にも要請 山中たい子氏
「この米価では食べていけない」。山中たい子氏(63)=元、つくば市区(定数4)=は11月27日、稲作地帯で米価暴落問題で対話。どこでも農家から悲鳴が寄せられます。
「備蓄米の追加買い入れや直接支払交付金の増額など、国の責任で保障させるよう、県に求めています」と訴える山中氏。
「米価が例年の半値にもならない。来年の作付けはやめる」という男性は、「ぜひ実現して」と握手を交わしました。
連日の対話・宣伝でも、「共産党の議席が増えないと困る」「消費税増税はたまらない。仕事の関係で自民党に入れてきたが、今度は山中さんだ」などの声が寄せられています。
自民、公明が議席を独占し、共産党との対決となっているつくば選挙区。
自民党は、宣伝力ー運行や地元回りを強め、公明党も全国的な支援を集中しています。
山中氏は、「安倍政権の暴走と正面から対決し、暮らし願いの実現のため、ふたたび県議会へ押し上げてください」と訴えました。
若者が夢持てる県に 上野たかし氏
取手市区(取手市・利根町、定数3)の上野たかし氏(50)=新=は11月28日、取手市内のスーパー前で街頭演説に立ちました。
「若者たちが夢と希望を持てる茨城に転換します。16年ぶりに取手から党の議席を」と訴えると、聴衆は拍手で応えました。
母(87)、娘(36)と演説を聞いた女性(67)は、「年金は減らされ消費税は上げられ、生活に希望がない。上野さんは若い人のことを真剣に考えている。頑張ってほしい」と期待を寄せます。
米価暴落や消費税10%への増税など、安倍政権への批判が高まっています。自民党を支持してきた建設業界でも、アベノミクスで経営難の中小業者から「もう自民はやめだ。共産党の上野を推す」という声もあがっています。
自民党の現職は、建設業界や自治会の役員を動員。無所属議員は地域の全戸訪問が一巡しました。
朝夕に駅前宣伝して地域を歩き、無党派層に照準を合わせて訴える予定候補も。
上野氏は、「共産党の躍進で県民の願いを議論する議会に変え、もっと住民に身近な県政をつくります」と訴えます。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年11月29日付より転載)