土浦日大不当労働行為事件 高裁が学校側の請求棄却

茨城県土浦市で土浦日大高校を運営する土浦日大学園(佐藤豊理事長)が、学園職員の砂岡孝治さん(46)の解雇事件をめぐって、「守る会」が配ったビラで社会的信用を侵害されたとして、砂岡さんや「守る会」役員ら4人を相手取り、200万円の損害賠償を求めていた裁判で、東京高裁(菊池洋一裁判長)は2月27日、学園側の請求を棄却する判決を言い渡しました。

判決を受けて会見し、「学園側は不当労働行為をやめて、正常な労使関係を」と訴える砂岡さん(右)ら=2月27日、水戸市

判決を受けて会見し、「学園側は不当労働行為をやめて、正常な労使関係を」と訴える砂岡さん(右)ら=2月27日、水戸市


砂岡さんの解雇事件をめぐる裁判で、「砂岡さんは解雇を受け入れ、学園側は解決金を支払い、砂岡さんを新たに採用する」との内容で和解が成立。
ところが、この結果を伝えた「守る会」のビラについて、学園側が「『解雇撤回』と記載され、社会的信用が侵害された」などとして提訴しました。
水戸地裁土浦支部が昨年3月、判決で学園側の請求を棄却したため、学園側が控訴していました。
高裁判決は、「守る会」が「訂正ビラ」を出して学園側に謝罪したと認定し、「守る会」のビラによって「控訴人(学園)の社会的評価を違法に低下させたとはいえない」と指摘しました。
会見した砂岡さんらは、「学園側請求の不当性が明らかになった。高裁判決を受け入れて不当労働行為をやめ、正常な労使関係を築くべきであり、生徒の模範になるような学校運営を求めたい」などとコメントしました。
(「しんぶん赤旗」2014年3月2日付より転載)

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