9/8投票 茨城知事選・筑西県議補選・東海村長選 暮らし優先・原発廃炉に
大型開発優先の県政の転換、東海第2原発再稼働反対を問う茨城県知事選、茨城県議補選、東海村長選は9月8日に投開票を迎えます。
日本共産党が推薦・公認する3人の候補者はそれぞれ一騎打ちの選挙戦を争い、必死の訴えで支持を広げ相手候補を追い上げています。
田中しげひろ知事候補が全力
「明るい民主県政をつくる会」の田中しげひろ知事候補(66)=新=は、9月6日に龍ケ崎市、取手市など12カ所を遊説。不要不急の公共事業で借金を増やし続けた橋本現県政を批判しました。
現職の橋本昌氏は、茨城町で9月6日、街頭演説。「低投票率だと大変な事態を招く」「共産党系の人が知事になれば、バラまき政策をはじめ、道路や港湾など、ほとんど中止されてしまう」と反共宣伝しました。
これに対し田中候補は、「福祉の充実、ムダな公共事業の中止は県民みんなの願い」「最低賃金の時給1,000円以上への段階的引き上げ、中小企業支援などで、地域経済を活性化させる」と訴えています。
福島第1原発の汚染水漏れが深刻となる中、原発問題について「東海第2原発の再稼働はさせず、ただちに廃炉をめざします」と明快に話す田中候補に対し、橋本氏は再稼働反対を一言も言わないなど違いは鮮明です。
「明るい会」事務所には、「消費税を上げないでほしい」と若い女性が訪ね、周囲にも支持を広げると約束するなど田中候補の政策が浸透しています。
鈴木さとし県議候補「中核病院を」
茨城県議補選筑西市選挙区(被選挙数1)は、日本共産党の鈴木さとし氏(68)=新=と自民推薦の保坂直樹氏(31)=新=との一騎打ちです。
茨城県議補選では、筑西市や筑西市周辺の“医療過疎地”を解消するための新中核病院の建設問題が問われています。鈴木候補は、「人間の命に地域格差があってはならない。新中核病院の建設のために党派を超えた支持を」と訴えています。
9月5日夕には塩川鉄也衆院議員が応援に入り、「日本共産党の議席増で新中核病院の建設を実現しましょう」と鈴木候補の必勝を呼びかけました。
保坂陣営は「医療体制の構築」などを口にするものの、「現在、共産党は県議会で1議席。共産党が当選しても病院はできない」などと反共攻撃を強めています。
これにたいして、鈴木陣営は「病院が建設できないのは自民党が県民に冷たい橋本昌知事と一体になって、くらしや医療を削ってきたからではないか。日本共産党の議席増こそ病院建設の確かな力」と反撃しています。
福田明・東海村長候補、再稼働反対貫く
東海村長選は老朽化して危険な東海第2原発の再稼働の是非が最大の争点。「東海村明るい民主県政をつくる会」と日本共産党が推薦する福田明氏(56)=新=と、原発推進の自民、民主、公明などの国会議員、県議らの応援を受けている前副村長の山田修氏(52)=新=との対決です。
選挙公報の山田陣営の欄には「原発」「原子力」などの文字は一切なく、原発問題からは完全に逃げの姿勢です。「原子力発祥の地の村長候補とは思えない」とその無責任ぶりに怒りの声が噴出。多くの村民からは「原発推進派の“あやつり人形”だ」と批判されています。
一方、福田候補は「30キロ圏内94万人が暮らす全国一の人口密集地に建っているのが東海第2原発」と指摘。
「事故時の避難計画など立てようもない。廃炉以外にない」と明快に主張。村民からは「東海第2も大震災で津波を受けて危なかった」「再稼働反対を貫く福田さんに村長になってもらって廃炉にしたい」と支持と共感の声が寄せられています。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年9月7日付より転載)