命や尊厳守れない 市民団体が東海第2原発の「避難計画」学習会

日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の過酷事故に備えた「広域避難計画」について考えるオンライン学習会が2月5日、開かれました。
「さよなら原発いばらきネットワーク」(丸山幸司代表)が主催しました。

計画は、原発の周辺30キロ圏内の14市町村のほか、医療・福祉施設も策定することになっています。

日本共産党の江尻加那県議は、県などが再稼働の前提としている計画の実効性について、検証の仕組みが明確でないことや、医療・福祉施設の計画のチェック体制を県がとっていないなどの問題点を指摘。
「命や尊厳を守る計画は不可能だ。避難できても元の生活には戻れないのが原発事故で、東海第2は廃炉しかない」と述べました。

日本共産党の大名美恵子東海村議は、計画の早期策定を求める請願の採決を強行した村議会の状況を報告。
水戸市内の医療関係者は、「一つの病院の避難に約140台もの救急車が必要なケースもあり、患者が避難先で適切な医療を継続できるのかも分からない。病院の策定作業が進まないのは作れないからだ」と指摘しました。

さよなら原発ネットワークいばらきの村田深事務局長は、「作ろうとしている計画の矛盾を見つけ、地域で共有していこう」と呼びかけました。

(「しんぶん赤旗」2022年2月8日付より転載)

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