教育環境の改善を 入試採点ミスで処分取り消し要求 共産党茨城県議団
茨城県立高校入試で大規模な採点ミスが明らかになった問題で、日本共産党県議団(山中たい子県議、江尻加那県議)は5月27日、採点業務をした教諭が戒告処分されたことを受け、県教育委員会(小泉元伸教育長)に処分の取り消しなどを求めました。
採点ミスは今春と昨年、県立中・高校入試で計988件にのぼり、高校3件、中学校1件で合格者を不合格にしていました。
県は25日、採点を誤った教諭のうち、合否に影響した9人を戒告、それ以外の教諭945人についても文書訓告にしました。
現教育長と前教育長、元教育長は自主返納で減給10分の1(3月分)としました。
党県議団は教職員の処分について、「学校現場に責任を押し付けるもので、採点にあたる教職員を萎縮させかねない」と指摘。
県教委による教諭への処分を取り消すほか、採点日数の増加や検証日を設けるなどとした県の再発防止策について、過剰な連続勤務をさせないことや、教職員の増員と少人数学級の推進など、教育環境の抜本的な改善を求めました。
県高校教育課の担当者は、再発防止策について「現場の負担が大きくならないよう進めたい」と応じました。
(「しんぶん赤旗」2021年5月29日付より転載)