日立・産廃処分場候補地選定 “選ばれる側”が委員に 江尻加那県議が告発 茨城県議会
3月22日の茨城県議会予算特別委員会で、日本共産党の江尻加那県議は、県が「日立セメント鉱山跡地」(日立市諏訪町)に計画する新産業廃棄物最終処分場の整備をめぐり、候補地選定を行う県の「あり方検討委員会」に「日立セメント」の元専務を委員に加えていたことを明らかにしました。
県は「あり方検討委員会」を6回開催。最終的に「日立セメント」所有の鉱山跡地を候補地に決定しました。
江尻県議は共産党の調べで、「日立セメント」の元専務が会長をつとめる「県産業資源循環協会」が2019年2月、処分場の整備を求める要望書を県に提出し、3月の「あり方検討委員会」には委員として出席していたと告発。
「候補地を選ぶ側と選ばれる側が委員をつとめている。明らかな利益誘導ではないか」として県の認識をただしました。
大井川和彦知事は、「循環協会の会長が日立セメント出身だというのは単なる偶然だ。利益誘導にはあたらない」と強弁しました。
江尻県議は「鉱山跡地、公共関与ありきで進められてきた」と批判。市内で1万3000人分の反対署名が集まっているとし、処分場整備の撤回を求めました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月24日付より転載)