客足伸びた矢先…再開一日も早く 茨城のミニシアター「瓜連あまや座」
「一日も早く営業が再開できれば。また映画を見に足を運んでほしい」―。
茨城県那珂市にあるミニシアター「瓜連あまや座」の支配人・大内靖さん(39)は、新型コロナウイルスの影響で休業中となっているミニシアターの再開に向け思いを語ります。
(茨城県・高橋誠一郎)
「今年1月くらいから集客が伸びてきていた。その矢先の感染拡大でした」。
県による休業要請を待たずに、先月11日に自粛を判断。
「営業して感染者が出たり、何かあったらどうしようという思いがあって」。
休業直前の客数は通常の半分近くにまで減少。県の休業協力金に申請し、「現状を何とか乗り切りたい」と話します。
「瓜連あまや座」は、映画で地域を盛り上げようと、映画館が少ない県北地域で2017年10月にオープン。
31席を有し、1日5回の上映は娯楽映画のほかに政治や社会など、メッセージ性のある作品も届けてきました。
「映画は生きていく上で絶対に必要ではないかもしれないけれど、人生を豊かにしてくれるものの一つだと思う」。
上映後に感想を観客同士で交わす場面もあるなど、「しゃべることを楽しみに来てくれる人もいる」と話し、地域に溶け込むミニシアターが人と人をつなぐ場にもなっています。
新型ウイルスの影響で業界全体が厳しい状況に置かれるなか、配給会社への補償もつくってほしい、と語る大内さん。
「また多くの人が安心して一緒に見られる時がきたら良いなと思う」と話します。
(「しんぶん赤旗」2020年5月22日付より転載。「あまや座」は、5月23日から劇場が再開されます)