歴史の中に未来あり 戦争体験継承へシンポ 茨城大学

過去の戦争体験をどうとらえ継承するかを考えるシンポジウム「茨城における戦争の記憶とその継承」が2月3日、水戸市の茨城大学で開催されました。

参加者で一杯になったシンポジウム「茨城における戦争の記憶とその継承」の会場=2月3日、茨城大学水戸キャンパス

同大学人文社会科学部の佐々木啓准教授の研究室が企画しました。

同学部・日本近現代史ゼミの学生が、県内にある戦争碑が建てられた目的が年代に応じて変化していることなど、10カ月におよぶ研究の成果を披露。戦争の意義を強調する終戦直後の戦争碑が、時代が進むにつれ、平和を願うものに変容するなど、戦争碑に多様化と未来志向の要素が出てくると報告しました。

アジア・太平洋戦争のさなか、県内で多くの朝鮮人労働者が強制連行された日立鉱山跡地で現在、学生を相手にフィールドワークを行う張泳祚(チャン・ヨンジョ)さんが発言。「戦争をなくすためには歴史の事実を胸に刻まないといけない。歴史の中にこそ未来がある」と力説しました。

参加した男性(47)は、「身近な歴史をどう語り継ぐか、一人ひとりが真剣に考えていく必要があると思った」と感想を語りました。

企画した佐々木氏は、戦争体験の風化が叫ばれる中、どのような体験をどう記憶し伝えていくのかが課題だとし、「歴史の継承を考えるヒントが詰まったものになったのでは」と話しています。

(「しんぶん赤旗」首都圏版2019年2月5日付より転載)