日本原電 住民説明会触れず 東海第2原発 関係自治体に回答書
茨城県東海村にある東海第2原発の適合性審査申請をめぐる問題で、日本原電は5月12日、「住民や議会に十分な情報を提供していない」として申請についての判断を保留していた東海第2原発立地・周辺11市町村長に回答しました。
これまで市町村長らは、原電側に▽適合性審査は再稼働に直結しない▽安全協定を見直す▽住民や議会に情報を提供する─などの5項目を確認するよう求めていました。
回答書は、「審査申請は再稼働に直結するものではない」「協定の見直しは5月から開始させていただく」などとしています。
住民への情報提供については、「ホームページや新聞折り込みチラシで情報提供する」と述べるにとどめ、住民を対象にした説明会の開催などに一切触れていません。
日本共産党の大内久美子県議と党水戸市議団の田中真己市議、中庭次男市議、江尻かな市議は同日、県央地域首長懇話会座長をつとめる水戸市の高橋靖市長に、今後も原電に確認を求めた5項目を堅持するよう申し入れました。
高橋市長（左）に申し入れる中庭市議、江尻市議、田中市議、大内県議（前列右から）=5月12日、水戸市
党議員らは、「原電のホームページやチラシなどで流される一方的な情報だけではいけない。住民が意見を述べる場が必要ではないか」「市長として市民の不安や疑問に答え、市民をどう守っていくのか」と迫りました。
（「しんぶん赤旗」 2014年5月13日付より転載）