平和の丘 今後も守る 茨城空港新滑走路 住民団体が視察

茨城県の百里基地反対連絡協議会(百里連協)は5月21日、県が茨城空港(小美玉市)に計画する新たな平行誘導路(新滑走路)設置について、現地視察をしました。日本共産党の江尻加那県議も同行しました。

空港周辺の視察では、新誘導路設置が着々と進み、設置予定地にあったVOR(航空機に方位を知らせる無線標識)が、4月に別の場所へ移転したことを確認しました。予定地内にある「自衛隊は憲法違反」の大看板が立つ「9条の丘」から、百里基地と茨城空港を一望。飛び立つ戦闘機の爆音に会話は中断しました。

案内した地元の梅沢優さんは、「9条の丘の何百人もの(一坪)地主をどうしようとするのか。代執行などは許されない」と強調しました。参加者は、当時の旧海軍航空隊の門柱や使っていた滑走路(現在は真っすぐな車道として使用)、隊員が出撃前に参拝したという百里神社など、戦争の傷痕も巡りました。

県農民連の参加者は、「百里基地闘争でがんばってきた農民たちの原点を大事に、学習を深めて何ができるか見つけていきたい」と語りました。
江尻県議は、「9条の丘や(基地の真ん中にある)平和公園は、百里基地の楔として平和を守ってきたもの。引き続き平和を守る役割が問われている」と力説しました。

(「しんぶん赤旗」2025年5月23日付より転載)

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