絵本文化にふれて いわさきちひろ作品など展示 しもだて美術館

茨城県筑西市の「しもだて美術館」で、日本での絵本の歩みをたどるピエゾグラフ展『いわさきちひろと日本の絵本』が開かれています。

会場では、透明感のある淡い水彩画で子どもの幸せや平和を表現した、いわさきちひろ(1918~1974)をはじめ、絵雑誌『コドモノクニ』が創刊されるなど、絵本文化の黎明期を支えた本田庄太郎(1893~1939)などの絵本作家26人の作品、約100点を展示。
いずれも安曇野ちひろ美術館(長野県松川村)収蔵の作品で、1910年代から約100年にわたる日本の絵本の歩みを紹介しています。

ピエゾグラフは、デジタルプリントを駆使した精巧な複製画。
展示作品の中には、童謡『シャボン玉』の作詞家で知られる茨城県出身の野口雨情(1882~1945)のほか、戦争中に筑西市(当時下館市)に疎開していた西條八十(1892~1970)の作詞に、ちひろの水彩画を添えた絵雑誌も展示されています。

しもだて美術館学芸員の木植繁さんは、「色彩や余白の使い方の変化など、年代ごとのちひろ作品の変遷が分かるのも見どころ。日本の絵本文化に触れてほしい」と話しています。展示は3月6日(日)まで。

(「しんぶん赤旗」2022年2月25日付より転載)

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