東海第2原発の避難計画 実効性むり 田中真己市議が代表質問 水戸市議会
日本共産党の田中真己水戸市議は12月13日の市議会代表質問で、日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の「広域避難計画」をめぐり、「医療・福祉施設をはじめ、実効性のある計画の策定は不可能だ」として、1年後に迫る東海第2原発の再稼働ストップを求めました。
田中氏は、「策定済み」としている施設でも、患者・入所者の移送手段が確保できていないと指摘。
市の消防署が所有する救急車が12台の一方、市内の入院ベッド(3,400床)のうち、2割の入院患者が避難時に救急車を使う場合でさえ680台が必要だとして、「バスや福祉車両の調達も到底まかなえない」と強調しました。
高橋靖市長は、「全ての医療・福祉施設で計画が策定される必要がある」と表明したものの、1人当たりの避難所面積を拡大する県の方針を受けた避難先の変更は、「今後協議する」と述べ、具体化が進んでいないことを認めました。
田中氏は、「原電は1年後に試運転を計画している。今すぐ反対を表明すべきだ」と重ねて求めました。
市長は、「試験のための稼働であっても、原子炉を動かすことは再稼働だ。(事前了解権を持つ6市村での)議論なしに、稼働をともなう検査は行わないと確認している」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2021年12月15日付より転載)