新水戸市民会館の予定地選定 原告側が説明要求

水戸市が整備を進める「新・水戸市民会館」をめぐり、市内の住民が建設への公金支出の差し止めを求めている裁判の第2回口頭弁論が9月17日、水戸地裁(前田英子裁判長)で開かれました。
水戸市は、市内中心部の泉町に3,700人収容の市民会館の建設を推進。
原告側は、当初68億円だった事業費が353億円に膨れ上がり、地方自治法などが定める「最少経費原則」に反するとして、公金支出の差し止めを求めています。
弁論で被告側は、市民会館の整備で年間5億円の経済効果が生まれると主張。
予定地の選定をめぐり、隣接する「水戸京成百貨店」との連携効果などを示しました。
裁判後の報告集会で、原告側の谷萩陽一弁護士は、「市の主張は抽象的。どういう判断で場所を選定したのか具体的に説明すべきだ。十分な検討をしているとは思えず、これで353億円を支出していいという判断にはならない」と述べました。
田中重博原告団長は、被告側の主張について「交通渋滞の問題や市有地の検討について答えていない」と話しています。
(「しんぶん赤旗」2020年9月19日付より転載)

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