いじめ自殺は社会の問題 子どもの命・心が最優先 茨城・取手で教育シンポ

2015年11月にいじめ自殺事件が起きた茨城県取手市で3月3日、「いじめのない学校、地域へ」と題した教育シンポジウムが開かれ、会場いっぱいの100人余がつめかけました。「子どもと教育を守る取手市民ネットワーク」と同シンポジウム実行委員会が主催したもの。

パネリストの原田敬三氏(弁護士)は、いじめがなかったことを前提にして調査する委員会を発足させた市教委の姿勢を断罪。「いじめであると同時に(教師の誤った指導による)『指導死』だった。当時の担任教師を調査する必要がある」と強調しました。寺田勝弘氏(全教千葉教職員組合書記長)は「子どもや教師を追い詰める社会のあり方を見直すことが大切」と力を込めました。

松崎頼行氏(元・埼玉県鶴ヶ島市教育長)は「この問題は国の政策で起きたもの。取手だけの問題ではない」と警鐘を鳴らし、市民参加型の制度をつくる必要性を説き、藤森毅氏(日本共産党文教委員会責任者)は「子どもの命や心よりも、組織のたてまえを優先している」と指摘。「自殺者を出すような学校でいいのか」と訴えました。

会場からは「学校側の対応は不誠実だった。PTAも自殺した中島さんとその両親の味方になってくれなかった」「中学校の教育現場には起きた問題にたいして組織的に取り組む余裕がない」などの声が出されました。

▽取手市で起きたいじめ自殺事件

2015年11月、取手市内の公立中学校3年生、中島菜保子さん(当時15)が「いじめられたくない」と日記に書き残して自殺したもの。自殺当日、いじめを繰り返していた生徒2人が学校のガラスを破損させたのに、担任教師は中島さんも当事者として扱い、「弁償してもらうことを検討する」などと口にしていたといいます。

現在、県が新たに設置した第三者委員会で調査中。学校と市教委の隠ぺい体質が厳しく問われています。

(「しんぶん赤旗」首都圏版2018年3月6日付より転載)


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