原発から命守る茨城県政へ 「鶴田さんを知事に」6政党・団体が一つに
8月10日告示、27日投票の茨城県知事選で鶴田まこみ氏=無所属新、日本共産党推薦=を擁立する「いのち輝くいばらきの会」が7月30日に、つくば市で開いた「県政を変える大集会」。会場となった、つくば国際会議場大ホールは、県内各地からの参加者で2階席まで埋めつくされました。
東海第2原発の再稼働の是非が大争点です。推薦政党・政治団体の代表やゲストスピーチの応援弁士が次々に登壇。鶴田予定候補は「原発から命を守り、大型開発優先の県政を変える」と抱負を述べ、県内各地で結成が相次ぐ「いのち輝く会」の代表らと決意を固めあいました。
日本共産党、茨城一新会、新社会党、つくば・市民ネットワーク、とりで生活者ネットワーク、緑の党グリーンジャパンの6政党・団体が一つになって、知事候補を擁立するのは初めて。日本共産党の山中たい子茨城県議団長は「仙台でも新潟でも、勝利を切り開いたのは、市民のみなさんと野党の力をあわせた頑張りです。皆さんと共に、たたかえることは大変うれしい」と述べ、鶴田知事で憲法と地方自治をいかす県政実現をと訴えました。
これまでに立候補を表明しているのは鶴田氏のほかに、現職の橋本昌氏(71)=無所属=、元経産官僚の大井川和彦氏(53)=無所属・新、自民、公明推=の2人です。
東海第2原発を抱える東海村に隣接する那珂市の女性は「茨城の医療・福祉は全国最低クラス。税金は県民のために使ってほしい」と話し、つくば市の大石光伸さんは「原発を止めるには鶴田さんを知事にするしかない」と力を込めました。
共に道つくろう 鶴田知事予定候補
東海第2原発を止めて、科学技術などあらゆる英知・資源を茨城県に集め、再生エネルギー先進県をめざします。
高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)も失敗に終わりました。40年前、茨城県から始まり日本中に広まった原発をこの茨城から止めていきましょう。廃炉に向けた事業は10年、20年とずっと続きます。原発関連で働いている方も、安心して私へ支持をお寄せください。
子ども虐待防止と、動物愛護の活動をしてまいりました。現場に駆けつけると、そこには人間の問題がありました。貧困、障害、ネグレクト(育児放棄)。犬の保護をしたつもりが、人間の支援をすることになりました。
私は、県税は県民のために使います。常陸那珂港や霞ケ浦導水事業など無駄な大型開発ではなく、子育て支援、高齢者福祉、中小企業や農家の育成に活用します。
中国の作家、魯迅(ろじん)の詩を紹介します。「希望はあるともないとも言えないが、道は人が歩くからそこにできる」。みなさん、共に道をつくっていきましょう。
立ち上がれば勝てる 三上元さん(静岡県湖西市前市長、脱原発をめざす首長会議・世話人)
勉強をすればするほど、原発に未来はないということが分かります。原発推進派は頭が悪いから転換できないのではないのです。頭は良いのだろうけど、勉強をしないんです。
国防の第一は原発をなくすことです。攻められたら原発は核兵器に変わります。
私が選挙でたたかった相手も、自民・公明・労働組合の推薦でした。でも、多くの人が立ち上がれば勝てるんです。原発をなくすという争点を押し出し、鶴田さんの宣伝を徹底的に行いましょう。きょう、この日から1日に二つの電話と二つのメールをして広めましょう。
原発30キロ圏に96万人 村上達也さん(茨城県東海村前村長)
東海第2原発の30キロ圏内には96万人が密集し、静岡県の浜岡原発よりも多い。それも、BWRという沸騰水型の古い原発です。
選挙が近づき、橋本昌知事は慎重姿勢を見せ始めました。しかし、検査をすれば、防潮堤防をつくれば・・・など、原子力規制委員会が示す一定の決めごとが決まったならば、再稼働を認めるということではないですか。その言葉を信じてなりません。
鶴田まこみさんは、しっかりとした考えを持ち、それを発信している。度胸がすわったすばらしい女性です。知事に押し上げて、茨城県民として誇りを持とうではありませんか。
(「しんぶん赤旗」首都圏版2017年8月1日付より転載)