臨界事故を忘れない 原発廃炉求め集会 茨城・東海村

1999年9月30日に茨城県東海村の核燃料加工会社JCOで起きた臨界事故の教訓を学ぶ「JCO臨界事故を忘れない、原子力事故を繰り返させない2014年9・30茨城集会」が9月27日、東海村内で開かれ、会場いっぱいの180人が参加しました。

「将来に負の遺産を残す原発は廃炉に」と講演する安斎育郎さん(中央)=9月27日、茨城県東海村

「将来に負の遺産を残す原発は廃炉に」と講演する安斎育郎さん(中央)=9月27日、茨城県東海村


「茨城集会」実行委員長を務める田村武夫茨城大学名誉教授が、適合性審査申請中の東海第2原発をめぐる情勢を報告し、原電が村民を対象にした説明会について「原電は村民への説明責任を果たしたのか疑問だ」と指摘しました。
「どうなる日本の原発政策」と題して記念講演した安斎科学・平和事務所長の安斎育郎さん(立命館大学名誉教授)は、「原発が増えたのには理由がある。放射線など理科ばかりではなく、社会科学についても学習しよう」と提起。
エネルギー政策は自立的か、安全性確保優先主義か、などの基準で原発政策を点検する必要性を強調しました。
その上で福島第1原発の事故に言及し、▽今も炉内を見られない▽汚染水の取り扱い見通しが定かでない▽廃炉を支える労働者の確保が定かでない▽10万人以上が避難している─などの危機的な状況を指摘。
「将来に負の遺産を残す原発は廃炉にしていかなければならない。新しいエネルギーを切り開いていこう」と呼びかけました。
集会は、東海第2原発の廃炉や「原発ゼロの日本」の実現などを求めたアピールを満場の拍手で採択しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年9月30日付より転載)

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