オスプレイの配備と低空飛行訓練の撤回を求める申し入れ

2012年8月6日、日本共産党茨城県委員会は、橋本昌茨城県知事宛てに「日米両国政府にオスプレイの配備と低空飛行訓練の撤回を求める申し入れ」を行いました。

(以下全文)

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日米両国政府にオスプレイの配備と低空飛行訓練の撤回を求める申し入れ

野田内閣は、米海兵隊の新型輸送機オスプレイの沖縄・普天間基地への配備を受け入れ、経由地となる岩国基地(山口県)への陸揚げを認めたことに、沖縄県や山口県はもちろん全国から反対の声が上がっています。
防衛省は6月13日、米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイの普天間基地配備と日本での運用に関する環境影響調査(レビュー)の米軍報告書を関係自治体に送付しました。米軍は、この中で、オスプレイを沖縄と本土に設定した低空飛行ルートで訓練を実施することを表明しています。
本県では、福島との県境を起点にした東北ルート(グリーンルート)で低空飛行訓練が計画され、飛行回数は年間55回(うち3割が午後7時から12時間の夜間)増えるとされています。
「環境影響調査(レビュー)の付属文書」では、夜間・早朝は高度150メートルとしていますが、それ以外の時間帯は高度60メートルでの飛行を想定しています。
また環境影響調査(レビュー)では「追加的な基地でより長期間」実施する可能性を明らかにし、わが党の井上哲士参院議員の質問主意書に対し、政府は「自衛隊訓練空域の使用」は「拒否できない」との態度をとっています。百里基地での飛行訓練も可能になります。
8月3日午後(日本時間4日未明)、森本敏防衛相は、ワシントン郊外の米国防総省敷地内から約50キロ南のクアンティコ海兵隊基地まで、垂直離着陸機MV22オスプレイに試乗し、同機の「安全性」をアピールしました。
森本氏の試乗はゆっくり離着陸し、安定飛行を続けた「遊覧飛行」であり、「安全性の確認という点で、意味があるか分からない」(沖縄県の仲井真弘多知事)という声が出されています。
岩国市の福田良彦市長は「試乗をもって安全性の担保や、不安の払しょくにつながらない」と批判しています。
貴職は、「渉外関係主要都県知事連絡会」や全国知事会で情報の提供や関係自治体の意向の尊重を政府に求めてきました。これらの奮闘を評価するとともに、日米両国政府に以下の事を要請することを求めます。

(1) 防衛省は、「環境影響調査(レビュー)の米軍報告書を関係自治体に送付した」としていますが、茨城県には送られてきたのでしょうか。県の関係部局は、この内容を県民に公表してください。
グリーンルートでの訓練回数、低空飛行訓練の高度、自衛隊訓練空域の使用などについて防衛省に説明を求め、県民に明らかにしてください。

(2) MV22オスプレイの沖縄普天間基地配備及び岩国基地、キャンプ富士への配備計画の撤回を日米両国政府に求めてください。
(3) 事故が多発し危険な、MV22オスプレイによる低空飛行訓練の撤回を日米両国政府に求めてください。

以上

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