東海第2原発 施工不良巡り規制委 工事のやり直し要求

日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の防潮堤工事で判明した施工不良をめぐり、6月18日、原子力規制委員会の審査会合が開かれ、委員から「規制基準通りに進めるという大前提がある」など、工事のやり直しを求める厳しい意見が相次ぎました。

会合で原電側は、施工不良部分の音響探査を踏まえた対策を示し、「不確かさが残る部分はあるが、保守的に考えて補修していく」と繰り返しました。

委員側は、「コンクリート未充てんの全容把握の調査になっていない」、「音響探査に正確さが認められない」などと指摘。
「原電の説明には設計上の科学的合理性がない」、「中途半端な設計ではなく、地中連続壁(コンクリート壁)を造り直すなど、建て替え工事を含めて今の鉄筋は使うべきではない」など、厳しい意見が相次ぎました。原電側は「建て替えも含めて検討する」と応じました。

施工不良は、防潮堤基礎部分へのコンクリート未充てんや鉄筋が変形し、基礎の高止まりが指摘されているもの。日本共産党への内部告発で明らかになったもので、原電は昨年6月以降、工事を中断しています。

施工不良をめぐり、立地周辺6市村の首長が先月27日に初視察。山田修・東海村長が「大変な不具合」との認識を示しています。

(「しんぶん赤旗」2024年6月19日付より転載)

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