30キロ圏内92万人 避難無理 東海第2廃炉求め集会 茨城
現在停止中の日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の廃炉を求める集会が8月26日、水戸市内で開かれ、県内外から600人が参加しました。集会の実行委員会が主催しました。
茨城県生活協同組合連合会の鶴長義二・会長理事は、周辺30キロ圏内に92万人が住んでいるとして、「避難が本当にできるのか、疑問が残る。いつ事故が起きるか分からず、再稼働はとても認められない」と力説しました。
村上達也・元東海村長は原電の経営体質を指摘。「“借金漬け”という背水の陣の会社に任せれば、必ず大変な事故が起きる。廃炉に向けて頑張ろう」と呼びかけました。中島栄・美浦村長が再稼働ストップに向け決意を述べました。
原子力資料情報室の松久保肇さんが講演し、60年を超える運転期間延長を認めた岸田文雄政権の原発回帰政策について、「安全規制のリスクから設けた運転期間40年、最大60年までの制限を、利用政策にすり替えている」と批判。
「地元や市民の力で長期の再稼働を止めないといけない。首都圏に一番近い東海第2は止めるしかない」と訴えました。
集会後、参加者はデモ行進。日本共産党の江尻加那県議、大名美恵子東海村議、高橋誠一郎氏(衆院茨城1区予定候補)らが参加しました。
(「しんぶん赤旗」2023年8月28日付より転載)