お礼メール「優しさいつか返したい」 5回目の食料支援 茨城・つくば

コロナ禍の筑波大生を支援しようと、茨城県つくば市で3月21日、無料の食材提供が行われました。主催は「学生応援プロジェクト@つくば-PEACE」(冨山香織代表)です。
雨天の中、開始の1時間前から学生らが列をつくり、約100人が野菜や日用品を持ち帰りました。

筑波大大学院2年の男子学生(25)は、「実家の仕送りが減り、生活も厳しい。食費を切り詰めているので本当に助かる」と話しました。

「PEACE」の取り組みは5回目。支援を通じ、生活苦に悩む学生の実態が浮き彫りになっています。
母子家庭で育ち、小学生の弟2人をもつ学生からお礼のメールが寄せられました。

「母親が病気で休職中。生活費は全てアルバイトで賄い、残りは仕送りしていますが、(コロナで)減収になりました。たくさんの食材や日用品をいただき、実家に全部送りました。いつか必ず、皆さんからいただいた優しさをお返ししたいと思います」―。

「PEACE」の冨山さんは、活動を通じ、支援を待っている人が多くいることを実感したとする一方、「私たちのような団体ではできることにも限界がある」と話します。

「PEACE」は、市内在住の18歳以上のすべての学生に現金や生活応援商品券を配布することや、経済的に困窮する学生に県独自の支援を県に要望するよう、市に求めるネット署名にも取り組んでいます。

冨山さんは話します。「学生のために、お金の心配なく勉強できる環境をつくりたい」。

(「しんぶん赤旗」2021年3月23日付より転載)

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