広域ごみ処理施設計画 「市民の会」が学習会 茨城・石岡
「新石岡市を考える市民の会」(杉本美江代表)は2月7日、茨城県石岡市内で「広域ごみ問題を考える学習会」を開き、対象となる石岡市、小美玉市、かすみがうら市、茨城町の4市町の住民が参加しました。
国のごみ行政の問題点をつく講演
講師の岩佐恵美さん(環境資源廃棄物問題研究家)は、「国のごみ行政は、大量生産、大量消費、大量廃棄を前提にした焼却中心」と批判。
「ヨーロッパでは当たり前になっている3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取組みが弱い。その大きな要因は大手焼却炉メーカーの言いなり」と指摘し、ごみ焼却炉談合の一端を紹介しました。
また、「行政・自治体の担当者にとって、処理場の建設は大仕事であり、焼却炉の建設を巡って、企業と行政の癒着構造もある。メーカーは談合体質を持っており、建設価格はあってないようなもの」と述べました。
「広域処理方式」は住民合意、住民参加を困難に
「4自治体で一部事務組合が主導すると、焼却炉を何トンにするかという議論・出発になってしまう。おらが町のごみをどう減らそうかとの議論・出発はない。ここが一部事務組合の最大の問題。運営が非民主的で、住民の意見は届かないシステム」と警告。
「焼却施設の規模をどうするか等が優先されているが、ごみの排出量、特に、燃やすごみの減量こそが自治体・住民の最優先課題であり、もっと違うことに税金を使うべきではないか」と問いかけ、「ごみを出す住民と自治体の協力があってこそ、ごみ問題解決への道が開かれる」と訴えました。
参加者からは、「広域にしてしまうと、ごみに対する市民の意識が薄れる。近くで処理して、どうしても足りないとなったら、協力してごみを少なくすることが必要」などの意見が出されました。