県政世論調査 暮らし「苦しい」3割 農家から悲鳴
全国有数の農業県・茨城県で、農家のくらしが厳しさを増しています。
県政世論調査(2013年10月実施分)で、暮らし向きが「苦しくなった」と答えた農林漁業従事者は31.8%と職業別では最も多く、回答全体の26.7%を5ポイントも上回っています。
営農守る日本共産党
「苦しくなった理由」は、「不景気のため」35.7%、「物価が上昇したため」28.6%、「家庭内の事情で出費が増えたため」14.3%の順です。
農林漁業従事者の多くは農家です。
農家の経営と生活に対する国・県の支援の充実は急務です。
とくに今年は、米価(概算金)が米生産費(平均)の半分以下という異常な暴落が農家を直撃し、営農と地域経済をいっそう苦しめる事態となっています。
日本共産党農林・漁民局長の紙智子参院議員と鈴木さとし党県議は、10月11日に筑西市で米作農家との懇談を開きました。
「米価がどんどん下がり、1俵(60キロ)当たり4,000円も下がった。コシヒカリが1俵8,000円とか9,000円だなんて。やっていけない」(農業委員)、「資材、機械、農薬、肥料が値上がりしている。この米価では機械も買えない」(区長)、「コメづくりの主力は60代、70代だが、この米価ではせがれに農業を継げとはいえない」(土地改良区役員)、「これだけ議員がいながら、県議会で米価について質問したのは鈴木さんだけだ。農協解体を主張して圧力をかける政党まである。共産党に政治の流れを変えてもらうしかない」(大規模農家)と、深刻な実態が次々と出されました。
鈴木県議は9月の県議会一般質問で、県として国に▽過剰米の市場隔離などの需給調整に直ちに乗り出す▽米直接支払交付金の半減措置を撤回し経営安定策をとる─などの緊急対策を求めるよう主張。
県に対しても、価格保障や所得補償などの独自支援策をとるよう強く求めました。
県は10月31日、「米価下落緊急対策経営安定資金」を創設して、米生産農家に無利子で融資することを明らかにしました。
党県議団は、「一定の前進ですが、農家の要求とは程遠い」として、さらに手厚い独自支援策を県に求めています。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年11月12日付より転載)