公社開発用地の8割 大型商業施設が占拠 「まちも地域経済も壊す」 県議会委で大内議員指摘

6月12日の茨城県議会防災商工環境委員会で、県土地開発公社が、ひたちなか地区(ひたちなか市、東海村)に造成した開発用地のうち、売却や貸し付けなどで活用されている土地面積の8割以上が大型商業施設で占められていることが分かりました。 日本共産党の大内久美子議員がとりあげたもの。

201306182 現地を視察する大内県議(右)と山形由美子ひたちなか市議

 
ひたちなか地区は茨城港常陸那珂港区の後背地で、開発対象面積は1,182ヘクタール。 県は「国際港湾公園都市構想」にもとづいて、県土地開発公社と一体になって開発の“受け皿”用地を造成してきました。
これまでに複合型商業施設や大型ホームセンター、家電量販店、「北関東最大級」の書店などが相次いで出店。現在、先行出店した家電量販店のライバル店が店舗を建設中で、倉庫型量販店の進出も決まっています。
市全体の77%突破
1,000平方メートル以上の大型店が占める売場面積の割合は、市全体の77%を突破。ひたちなか市の玄関口、JR勝田駅周辺に軒を連ねる既存商店街は危機感を募らせています。
ひたちなか商工会議所などは、橋本昌県知事に「これ以上の大型商業施設の立地は控えてほしい」と要望。ひたちなか市、東海村も土地の利用・処分のあり方について、協議の場を設定するよう県に求めています。

20130618  ひたちなか地区の土地利用状況(2013年3月現在、茨城県提供)

 
県「早期処分必要」
残る用地利用について、県は「コンベンション機能や交流機能なども誘致したいが、需要が不透明。放置すれば県民負担が増大する。早期処分の必要がある」などと説明。 「特定機能に限定することなく誘致する」として、商業施設も積極的に受け入れる姿勢です。
大内議員は、「税金を投入して造成した土地に大型商業施設を呼び込み、まちも地域経済も壊してしまっていいのか」ときびしく指摘しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年6月13日付より転載)

おすすめ