東海第2廃炉を 命と暮らし守る県政つくる 「明るい民主県政をつくる会」 田中重博氏に聞く

茨城県知事選は8月22日告示(9月8日投票)されます。
8月2日の立候補予定者説明会には、「明るい民主県政をつくる会」(労組、民主団体、日本共産党などで構成)の田中しげひろ氏(66)、現職で無所属の橋本昌氏(67)、それに無所属新人2氏の計4陣営が出席しました。

田中予定候補に県政、知事選の争点などについて聞きました。

インタビューに応じ、県政刷新への決意をのべる田中しげひろ知事候補=8月5日、水戸市

インタビューに応じ、県政刷新への決意をのべる田中しげひろ知事予定候補=8月5日、水戸市

大型事業ばかり

─5期20年の橋本県政について。

田中 橋本県政は巨額の税金を注き込み、日立建機やコマツ両社が製造した大型建設機械の“専用積み出し港”と化した常陸那珂港や、需要予測を過大に見込んで開港した茨城空港、いらない水を開発する霞ケ浦導水事業などの不要不急の大型事業ばかり推進してきました。

住宅団地をつくり過ぎた県住宅供給公社は破綻し、県や開発公社、土地開発公社が保有する広大な開発用地も売れ残っています。こうした結果、橋本知事は在任20年間で借金を3.6倍に増やし、2兆円に膨らみました。この額は一般会計当初予算額の2年分です。

大型開発のしわ寄せを受けているのが医療・福祉、教育などの県民生活に直結する分野です。茨城の財政力は全国(47都道府県中)8位なのに、医師数46位、看護師・准看護師数42位、一般診療所数46位、保育所数35位、図書館数42位、公立特別支援学校教育費44位、知的障害者援護施設定員数46位と軒並みワーストクラスです。県民には冷たい県政です。

廃炉こそ現実的

─福島第1原発事故は収束する見通しが立っていません。原発についてはどう考えていますか。

田中 東海村の日本原電東海第2原発も大震災の激しい揺れと津波を受け、福島第1原発と同じ「あわや」という事態に陥りました。もともとこの原発はトラブル続きです。運転開始から34年が経過しており、老朽化しています。県内でも「原発ゼロに」という世論と運動が高まっています。
30万人から「東海第2は廃炉に」と知事あてに署名が提出されていますが、橋本知事は県民の願いに背を向け、国の出方を見ているだけです。

原電は東海第2にフィルター付きベント(排気装置)と防潮堤の建設に着手し、再稼働への準備をすすめています。30キロ圏内には県人口の3分の1を占める100万人が暮らしています。原発所在地では全国一の人口密集地です。

避難計画などはとても立てられません。廃炉こそ現実的な選択であり、県民の命を守る確かな道です。今回知事選は、県民の命を危険にさらして平気な知事か、それとも県民を守る知事なのかを問う選挙でもあります。

9条改悪阻止を

─安倍政権は環太平洋連携協定(TPP)参加、消費税増税、改憲をねらっています。

田中 県民の命とくらしを守るのは知事の責務です。そのためには消費税増税にストップをかけなければなりません。農業や医療制度だけではなく、地域経済を根こそぎ破壊するTPPには反対です。「憲法9条を変えて国防軍の創設を」などという改悪は阻止しなければなりません。
県民の命とくらし、平和を守る県政をつくるために全力をあげます。

「明るい会」の政策から

▽地域経済の振興で所得と雇用を増やします
▽子どもからお年寄りまでみんな元気な地域をつくります
▽原発をなくし、震災復興を加速させます
▽無駄な大型開発をやめ、茨城の豊かな自然環境を守ります
▽憲法と地方自治をくらしのすみずみに生かします

田中しげひろ(田中重博)氏の略歴

京都大学経済学部卒、京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。
茨城大学人文学部長、茨城大学副学長などを歴任。現在、茨城大学名誉教授。

(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年8月6日付より転載。詳細なプロフィールについては茨城県知事選挙のページをご覧ください)