JCO東海事業所への質問と回答(2012年9月)

御社第1管理棟に設置予定の低レベル放射性廃棄物焼却施設についての質問

2012年9月4日

大変お忙しいところ、お手数おかけいたしますが宜しくお願いいたします。
(1) 本施設設置計画の契機はどのようなことでしょうか。処理予定のドラム缶数はいくつか、2割から2割5分増えたと報道されましたが、なぜですか。
(2) JCO事故後住民と交わした覚書は、どんなものでしたか。覚書を示してください。
(3) 本施設設置計画は、既存の焼却施設は臨界事故後使用していなかった、既存施設の設置場所とはちがう場所への設置計画、既存施設とは焼却機能が違うことから、安全協定第5条に該当するのではないでしょうか。
(4) 東海村・茨城県への連絡について、時期、回数、内容、方法をお示しください。住民への説明について、時期、回数、参加人数をお示しください。その際、350m範囲の住民を対象にした根拠はなんですか。
(5) 焼却炉の能力、型式、作業従事人数、建設費用、融資計画についてお示しください。
(6) 本施設の設置場所について、位置図をお示しください。建設許可はいつ下りる予定でしょうか。工事の開始と工期、工事に際しての住民説明会、焼却施設完成時の説明会を開いてください。
(7) 焼却の対象物は、液体と固体になると思いますが、それぞれ焼却の手順および焼却効果をどのようにみているかお示しください。
(8) 焼却する液体の焼却前の放射能濃度、焼却で空中に排出される排気量、海洋に放出される放射性物質の総量と放射能濃度、放出する地点(場所)、固形分残渣の放射能濃度と処理方法、可燃性固体廃棄物の焼却前の放射能濃度、焼却灰の量と放射能濃度、処分方法を説明してください。透明性が要求されますが、チェック機能をどのように考えていますか。
(9) 液体(油類)や可燃性固体(布、紙、木類)焼却の環境への影響が心配されています。高性能フィルター、排水処理の構造を説明してください。排気 3.7×10-10Bq/cc、排水 7.4×10-4Bq/ccの人体に及ぼす影響を説明してください。放射性物質はどのようにして外部に出ないようにするのですか。モニタリングの実施やこの値を超えた場合の対応を説明してください。火災など事故が起きた時の住民への知らせは、どのように行われるのですか。
(10) JCO周辺は民家やお店があり、国道・県道も近く、住宅付近での焼却に不安が広がっています。JCO敷地境界での放射能濃度はどのくらいになるのか。JCO敷地での焼却をやめてください。
(11) 日本原子力研究開発機構の低レベル廃棄物の受け入れ基準と処分場建設の状況を説明してください。
(12) ウラン実量4キログラムを貯蔵しているとのことですが、ウランの成分と貯蔵方法、今度の処理方法を説明してください。
(13) 「もえない金属」について文科省と協議をしているとのことですが、貴社としては、どのような方法を考えているのでしょうか、説明してください。
(14) 焼却に要する期間は、どのくらいと考えていますか。焼却炉は、将来解体するとのことですが、解体の方法と解体にかかる期間を説明してください。ウランが付着する配管や関連施設の処分方法についてお示しください。

以上

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2012年9月6日

株式会社ジェー・シー・オー

弊社第1管理棟に設置予定の低レベル放射性廃棄物焼却施設について(回答)

平素より、弊社運営に関しまして、特段のご理解とご協力を賜り、誠に有り難く厚く御礼申し上げます。
さて、9月4日付書面にてご質問いただきました件につきまして、以下の通りご回答申し上げます。
1. 本設備設置計画の契機及び処理予定のドラム缶数について
弊社では、1999年の臨界事故後より施設・廃棄物の維持管理を継続的に行い、ドラム缶の点検・減容・更新等を行ってきました。そうした対応がひと段落ついてきたこと、また廃棄物処分に関する法的整備が進んできたことから、保有する施設及び廃棄物の「後始末」を可能な限り早期に実施できるよう準備を進めたいと考え、今回の計画を策定いたしました。
処理予定の対象物量は、液体約100m3(ドラム缶換算約500本)、固体約200本です。
2. 本設備設置計画が安全協定第5条に該当するか否かについて
当該焼却設備は設備の更新であり、「施設の新設」には該当しません。
なお、協定の運用上、建屋を新設または増設(管理区域を新たに設定)する新増設以外で、新増設等の事前了解の対象としているのは、主に「原子炉等規制法施行令第41条に該当する核燃料物質使用施設」であり、現在の弊社は同施行令41条には該当しません。
3. 東海村、茨城県への連絡及び住民説明会について
本設備設置計画に係る東海村、茨城県への連絡は以下の通りです。
東海村 5回(2月 1回、4月 2回、7月 1回、9月 1回)
内容:年間主要事業計画報告、随時報告
茨城県 4回(4月 2回、7月 1回、9月 1回)
内容:年間主要事業計画報告、随時報告
また、住民説明会は以下の通りです。
2回(6/22 参加人数11名(村議含む) 8/8 参加人数23名(村議含む))
なお、住民説明会は、通常は、毎年1回定期的に、弊社事故時に避難していただいた方々を対象に、弊社運営に係る内容(年間主要事業計画の概要等)について説明しています。
4. 焼却設備の主要な仕様について
焼却炉の主要な仕様
処理能力 液体30リットル/h(燃料含む)、固体80kg/h
形式 灯油バーナー燃焼式
作業従業員 2名(運転員)
建設費用 約1億円
5. 本設備の設置場所及び核燃料物質使用変更許可について
設置場所 : 別図1(*注:資料はありません)
核燃料物質使用変更許可 8月30日に8月28日付許可書を受領
6. 焼却対象物(液体及び固体)の処理及び環境への影響について
液体はウラン除染済であり、焼却処理によって分解され、微量のウランを含む廃液となります。これを排水処理によりウランを除去したうえで海洋に放水します。固形分としてはほとんど残りません。
固体は焼却後大部分が分解され、約5vol%の焼却灰となる見込みです。
焼却処理に伴って発生する排気は高性能フィルター2段で処理した後に排出する放射能量が3.7×10-10(Bq/cc)未満となることを確認して排気します。また、廃水は排水処理されて放射能濃度が7.4×10-4(Bq/cc)未満となることを確認して排水します。
この結果、環境へ放出される放射能量は検出下限以下の微量です。固形分残渣は廃棄物ドラム缶に密閉して保管します。
排気は放出時にモニタリングし、排水は放出前に分析して確認します。
これらの濃度が基準値を超えた場合、排気は直ちに放出を停止し、排水は放出しません。
火災などの事故時には、安全協定に基づき弊社から自治体に報告します。
7. 弊社敷地境界での放射能濃度について
弊社敷地境界での放射能濃度は検出できないレベルです。
8. 日本原子力研究開発機構殿における低レベル廃棄物の受入基準と処分場建設の状況について
日本原子力研究開発機構殿で検討中と認識しておりますが、具体的には承知しておりません。
9. 貯蔵しているウランについて
主としてウラン酸化物の状態で管理区域金庫内に貯蔵しています。
当面は保管を継続します。
10. 金属廃棄物の将来計画について
金属類廃棄物は将来、クリアランスまたは埋設処分する計画としています。
11. 焼却に要する期間及びその後の対応について
液体の焼却処理に5年、固体の焼却処理に3年の期間を見積もっています。
設備は焼却終了後、解体、切断し、すべてドラム缶に密閉して保管します。なお、解体期間は数か月と考えます。

以上