――新年あけましておめでとうございます。
一同 おめでとうございます。
――今年は、7月に参院選挙、暮には、来春のいっせい地方選挙の前哨戦として全国的な意義を持つ茨城県議選がたたかわれます。きょうは、参院選茨城選挙区予定候補の稲葉のぶとしさん、県議選第一次予定候補の3人のみなさんにお集まりいただきました。まず初めに新年にあたっての抱負からお伺いいたします。
稲葉 昨年の総選挙では国民の一票が政治を動かしました。閣僚経験者が次々と落選するなど、「保守王国」といわれる茨城でも大きな激変がおこりました。今年は夏に参院選挙があります。願い実現のため、さらに政治を前に進める年にしたいと思います。参院選予定候補者として、県民のみなさんの願いを代弁して国政に届けるために精一杯がんばります。
大内 私は水戸市選挙区で5期目の議席をめざします。昨年来の政治を大きく変えたいという流れをさらに前にすすめたい。そのために、日本共産党の議席を国政でも県政でも増やしていきたいと決意しています。
山中 つくば市選挙区から3期目をめざします。政治の大激動の真っ只中で新しい年を迎えました。この間、JAや保育所、介護施設関係者、また町内会の役員の方と懇談してきました。「共産党はいまがんばり時」と期待の声をかけていただいています。ぜひともがんばりたいと思います。
上村 取手市選挙区から立候補予定の上村孝幸です。2010年代を飛躍の10年間にしたいと決意しています。そのさきがけの年に県議選に立候補させていただくこと、大変うれしく思っております。取手では98年に塚越恵子さんが県議に当選したときも夏に参院選がありました。そのときは参院選で大きく得票を増やして、県議選でも当選することができました。今年も参院選と県議選を相乗的にたたかいぬく決意です。
社会に役立つ生き方したい
――今年は、1月に党大会が開かれるなど日本共産党に注目が集まっています。日本共産党に入った時の思いなどお話しください。
上村 私はみなさんと比べて人生経験も浅く、党に入ってまだ1年3ヶ月です。私は労働者だったのですが、まわりの労働者が派遣切りや雇い止めにあっている状況を見てきました。大企業が内部留保を増やして労働者をモノのように使い捨てにするのは問題だと思ってきました。私は当時39歳でしたが、少しでも社会に役立つために生きたいと迷わず入党させていただきました。私もけっして裕福でない家庭に育ったので、庶民の感覚をもって、市民目線からの政治をめざしたい。
――入党する前に思っていた党のイメージとは違いましたか。
上村 もっと硬いイメージはあったのですが、実際にはそうでもなく、いま地域支部で、気さくな方もいっぱいいて、楽しく活動しています。いろいろな相談にものってもらっています。
大内 私の父は青果問屋で働き、母は豆腐屋の手伝いで両親とも朝が早く、私が目が覚めたときはもう働いていました。それなのに生活は大変という思いをしてきました。「働いている人が安心して暮らせる世の中を」が私の入党の原点です。学校卒業後、無認可保育所の保育士として3年間働きました。「母と子の願いを市政へ」と25歳で市議会議員にさせていただき市議20年、その後県議15年、仕事をしてきました。県民福祉の向上が県の役割です。私は原点に立ち返って今年の参議院選挙、県議選挙にがんばりたいと思っています。
――それでは山中さん。
山中 国立試験研究機関が筑波研究学園都市に移転してきた際、合併前の旧桜村に移り住みもう30年になります。四季折々の筑波山を眺望できるつくば市は、私にとって第2のふるさとです。暮らしをよくしたい、地域を少しでも住みやすくと活動している方々や党員、支持者のみなさんに励まされ支えられながら、子育てをし、議員活動を続けて来られたことはほんとうにうれしいことです。
私は福島の兼業農家の生まれで、小さいころから農作業をよく手伝わされました。結婚し子育てして年を重ねるうちに、食や農業の重要な役割がわかってきました。つくばエクスプレス沿線開発で市内の緑がどんどんなくなっていくのを見て、開発のあり方や街づくりにさまざまな意見が出されています。こうした声を県政にも、国政にもつないでいきたいと思っています。
――参院選茨城選挙区では前回の田谷武夫さんより11歳若返って47歳の稲葉さんにバトンタッチされます。稲葉さんどうでしょうか。
被爆の実相を目の当たりにして
稲葉 私は福島県いわき市の出身です。茨城大学工学部に入学しその年に入党しました。大内さんは同じ茨城大学の先輩でもあります。教科書の共同購入の活動から生協運動に入りました。そこで私に大きな影響を与えたのは平和運動、原水爆禁止の活動でした。世界大会参加で被爆の実相、核兵器の恐ろしさを目の当たりにして、核兵器をなくそうとスライドをもって各教室をまわって訴えました。大学卒業後は民主青年同盟の専従として13年間、その後、日本共産党の西部地区委員会に勤務し、いま地区委員長として活動しています。この間、衆院茨城7区から3度立候補して国政にも挑んでまいりました。
農協の役員の方と懇談したときには、自民党候補のポスターを並べて張ってある事務所で公然と「自民党の農業政策では農業はやっていけないよ。共産党さんにもっとがんばってもらいたい」という声が寄せられました。
自公政権退場で大きな変化
――昨年の総選挙では、自公政権を退場させ、日本の政治にとって前向きの大きな一歩が切り開かれました。同時にどういう政治をつくるか、いま多くの国民のみなさんは模索と探求の途上にあると思います。どう感じていますか。
大内 県議会にも大きな変化がありました。まず「非核平和茨城県宣言」が全会一致で決議されました。私たちが日米FTA協定に反対する意見書を出しましたら、自民党が「日米FTAと日豪EPAに慎重な対応を」という意見書を提出し可決しました。民主党だけが反対しました。自公政権が退場して、国民の声を聞かざるを得ないところに追い込まれていることの反映ではないかと思います。
知事は「産業大県から生活大県に県政の重点を移す」と表明しました。そのためには、茨城空港、常陸那珂港、霞ヶ浦導水事業など大型開発の見直しが必要です。県議会は日本共産党以外与党で、開発行政を推進してきました。日本共産党の議席は切実な県民要求を実現し、ムダ遣いをやめさせる力だと実感しています。
――県政における日本共産党の役割など、山中さんどうでしょうか。
山中 そうですね。毎年の「県政世論調査」で県政要望の上位は医療や福祉です。昨年は3番目が子育て支援、4番目が雇用の確保でした。この切実な要望に県政と県議会がどう応えていくか問われていると思います。
県民の願いを受けとめ、正面から提起してきたのは日本共産党だけです。子どもたちの医療費無料化も、女性団体のみなさんと取り組み、今年は小学校3年生まで対象年齢が引き上げられます。長年の運動が実りました。養護学校の増設やスクールバスの改善、医療的ケアが必要な子どもたちへの看護師増員など、力を合わせて実現してきました。やっぱり日本共産党の議席を増やしていただくことが県政要望実現のカギです。がんばりたいと思います。
上村 取手市では税収減を口実に、公民館の有料化や保育所の統廃合をしようとしています。こうした強引なやり方に批判も強まっています。12月市議会では、ある保守会派と民主党系の議員が委員会では有料化に反対の態度をとったのにもかかわらず、本会議では賛成して値上げが通るということが起こり、市民の批判も高まっています。
党の政策が受け入れられる
――地方議会での変化や各地の「集い」での反応など、稲葉さんいかがですか。
稲葉 そうですね。自公政権が退場して重しがとれ、県議会や地方議会でいろいろな変化が起こっていることは重要な特徴だと思います。筑西市議会では「八ッ場ダム建設中止意見書」が多数決で採択されました。農業関係者は民主党が所得補償をやっても輸入自由化をすすめては元も子もないといっています。八千代町で初めて開いた「農業を語る集い」では、農家の方々から価格保障・所得補償制度をつくり、輸入自由化はやめ、自給率を高めるという共産党の政策に共感の声が寄せられました。日本共産党が広範な方々に受け入れられる状況になっていることを痛感しています。
くらし・雇用‥‥切実な要求実現に力つくす
――すでに正月早々から活動が始まっています。予定候補者として街頭宣伝の先頭にたち、また支部のみなさんと党を強く大きくしていく先頭にも立っておられると思いますが、どうでしょうか。
稲葉 新年早々から「新春の集い」や街頭演説など予定がびっしり詰まっています。多くのみなさんに直接お会いして、みなさんの願いや要望をお聞きしたいと思います。同時にそれを実現していく政策を訴えていきたいと決意しています。
大内 私は水戸駅や赤塚駅で早朝宣伝しています。みなさんから「よくやっているね」といわれます。水戸市議団と一緒にアンケート活動を11月から始めています。600名以上の方が回答し、道路の整備や信号機設置など要望や意見をたくさん寄せてくれています。切実な要望実現のため市議団や支部のみなさんと一緒に活動していきたいと思います。
山中 県民のみなさんが今ほど政治に関心をもっているときはないと思います。12月初めに党事務所に相談に来た20代の男性は、解雇を言い渡されたのが3日前でした。自分が否定され、このままでは前にもすすめないと相談にきたのです。一人ひとりの思いに寄り添って、暮らしと雇用をまもる活動に力を入れたいと思っています。
上村 私は取手に住んで8年です。支部のみなさんと一緒に宣伝も党勢拡大もがんばっていきたい。さらに取手市の党員と後援会のみなさんの力を貸していただき、有権者の過半数の対話目標めざしがんばります。
――長時間、ありがとうございました。