2009年10月

守谷で派遣村・反貧困かけこみ大相談会をひらいて

(投稿)  守谷 派遣村・反貧困かけこみ大相談会実行委員会
委員長 谷口 誠一(県南ロ−カルユニオン委員長)

(9月29日、守谷駅東口前の公園)

地域の労働組合や民主団体によびかけ実行委員会を結成 

まず土浦で、 今度は守谷で

 私たちは、昨年の日比谷・派遣村の行動を通じ、県南地域でも反貧困・派遣村の取り組みをしようと、地域の労働組合や民主団体によびかけ実行委員会を結成しました。まず手探り状態で、土浦(土浦ハローワークエリア)で「反貧困・かけこみ大相談会」を6月21日(日)に土浦駅西口ペデストリアンデッキで開催しました。強い雨の中、ボランティア70人、相談者12組が訪れました。その後の実行員会で、「やってよかった、次もやろう」と次回は常総市ハローワークエリアで開催することを決めました。日時は9月27日(日)、守谷駅東口前の公園で開催することになりました。

ポルトガル語入りで宣伝
 その後、守谷市の後援も得ました。ビラは折り込み含めて2万4000枚をつくばみらい市、守谷市地域で全戸配布し、ポスターは150枚用意しました。いずれもポルトガル語入りで作成しました。宣伝カーも準備しました。 
9月中はハローワーク前にて3回の宣伝行動を行いました。1回目の宣伝に、さっそく2名の相談が寄せられました。2回目からは常総市の議員さんも参加してもらい、ハンドマイク宣伝・チラシ配布を行いました。チラシ配布は、100枚程度でしたが、ハローワークでは、いつも時間前から、列を作り、駐車場も時間になるとすぐ満杯の状態でした。まだまだ厳しい雇用情勢は続きそうだと実感しました。
 相談員・ボランテアの募集として今回、ブラジル人派遣労働者も地域内で多くの人が解雇されているため、ブラジル人が相談に来たときのため通訳としてJMIUトステムの方がやってくれました。つくばの「生活と健康を守る会」、つくばみらいの民商の方も経営の相談員として参加してもらいました。保健生協、農民連、新婦人からは食材とおにぎりを。今回守谷で開催するので、守谷の市会議員には、当日相談員としての参加の要請をすることになりました。エアコンのきかない宣伝カーも運行されました。「4年前はハローワーク通いだったから、少しは手伝うか」という運転手もいました。当日はポルトガル語で流し宣伝も行いました。

当日は71名のボランテイア、 相談者は16人
 9月27日当日の相談会には、ボランティア71名参加されました。16人の相談者がみえました。
 当日の駅頭の宣伝は、多くの人が弁士を努め、署名、募金チラシ配布をしながら、あちこちで会話が盛り上がっていました。相談会場には若い相談者も多く訪れました。つくばみらいから2時間かけて会場を探し回った人、3日間たべてなかったそうです。自宅へ配られたチラシを見て行くかどうか悩んだ人。働けなくなり自国アルゼンチンへ帰る渡航費用の工面とその間のつなぎ資金の相談、18歳と20歳の若い方は、前の会社で毎日12時頃まで働かされて、残業代ももらえず、このままでは体がもたない、ということで退職したが、その後20回面接しても仕事につけないと訴えていました。解雇され、仕事を探しているが見つからない、生活保護の相談をしたいという方、大企業に勤めているが人減らしで仕事量が増え、精神的に参ってメンタルヘルスの相談にきた方などもいました。

雇用情勢がさらに悪化するなかで、引き続き相談会の要望も
 今後雇用保険が切れる人が多数でてきます。できるだけ多くの人の相談にのれればと思います。最近の雇用統計によっても、完全失業率も、有効求人倍率も過去最悪水準となっています。労働者派遣法を抜本的に改正し、雇用は正社員が当たり前の社会に、「人間らしく働けるルールをつくる」ことが必要だと思います。
 閉会のまとめでは、相談者で来て、そのままお手伝いをしてくれた人、またポルトガル語通訳のボランティアの人、派遣切りと闘っているJMIUトステム土浦分会の3人の日系ブラジル人の方が大きな反響を呼びました。分会からは「常総市は県内で一番ブラジル人の多いところ、仲間を助けたいのでひき続きこの地で相談会を実施してほしい」と要望が出されました。そして、最後に感動した地元のYさんの「ケ・セラ・セラ」の歌で気持ちよくこの日の相談会を終わりにしました。

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