2009年4月

茨城空港の新滑走路
戦闘訓練が占拠

民家により近くなった新滑走路を使って訓練する
F15戦闘機(手前が嵩上げ工事中の現滑走路)

 来年3月開港に向けて完成した茨城空港の新滑走路が、自衛隊機の訓練に連日使われています。3月17日の県議会予算特別委員会で大内久美子県議が明らかにしました。
 航空自衛隊百里基地の現滑走路嵩上げ工事のためとして、同基地は1月26日から新滑走路を使った訓練を開始しています。新滑走路は自衛隊使用の現滑走路より西側に位置し、より民家に近く騒音区域が拡大しました。住民は「騒音がひどくなった。戦闘機の発進時にはテレビのボリュームを最大にしても全く聞こえない。電話がかかってきた時が一番困る」と話しています。
 大内県議は「毎日騒音で苦しむ住民の願いを受け止め、防衛省に改善を求めるべきだ」と強調しました。橋本知事は騒音被害の改善について防衛省にまったく要望していないことを認め、「騒音は西側に移動することが予想されるが、それほど大きくない」などと答えました。

騒音も危険も拡大

予算特別委大内県議が明らかに

 大内県議は、ターミナルビルの収入計画は年間四億円、その71%が航空会社の施設使用料やテナント料を見込んでいることをあげ、「国内定期便が決まらない事態で大幅赤字が予想される」と指摘。「国内線1日24便、年間81万人という需要予測は間違いだったと認めるべき」とただしました。橋本知事は「需要確保は厳しい状況」と認めました。
 大内県議は茨城空港について「計画倒れ、カネ食い虫、危険の『3K』空港」と批判し、計画の中止を求めました。

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